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第43回京の冬の旅 特別公開 2009年3月14日

2009年東山花灯路

ひがしやまはなとうろ

清水寺〜青蓮院付近

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2009年東山花灯路

日月庵は、清水順正の真向かいにあった。

細い露地を通ってアプローチするのがたまらない。まだ17時ということもあり、軒先では掃除をしていた。入店して予約していることを伝えると二階へ上がるよう言われた。右写真は二階からの眺め。先には八坂の塔も見える。

さて、ここでいただくのは湯葉懐石。先付けと刺身、焼き物と天ぷら。照り焼きの鮭がとても美味しかった。

湯葉しゃぶ。豆乳にくぐらせて、つゆに浸して食べる。むろん美味しい。

湯葉しゃぶが終わった豆乳は、つゆを加えて飲むこともできる。濃厚で美味しかった。

一通り食べて少し休んだ後、地下鉄東山駅に向かって花灯路のルートを散策。花灯路とは、春と冬の時期に行われるイベントで、日が暮れたあと、道の両端に置かれた灯籠が点され、付近の寺院も夜間拝観を実施するというもの。大変に風情のあるイベントで、開催時期に京都に訪れた際には必ず赴く。なお、春の時期は東山、冬は嵐山で実施される。

七味屋本舗で買い物。小袋入りの七味唐辛子を求めた。ここの七味は山椒の存在感が強く、普通の七味とは違ってさわやかな辛み、そして何よりも立ち上る香りが強い。紺の暖簾にはさりげなく唐辛子のイラストが。

七味屋本舗を抜けて階段を下りる。少し日が暮れ始めて、雰囲気も良くなってきている。既に灯籠が点されていた。

これはイノダコーヒ。やけに和風なたたずまいなのには訳がある。ここは青龍苑という名の和風「モール」で、さまざまな店が「テナント」として入っている。もともとは料亭だったので、このような趣きになっている。イノダコーヒの奥の坂を少し登ると、右写真のような茅葺きの門がある。

よーじや青龍苑店。ぼんぼりが良い。店の入り口のランプ灯も風情がある。

青龍苑にはこのように地泉回遊式庭園もある。残念ながら入れないが、茶室も何棟か建っている。

ちなみに青龍苑は、東山が京都市の東部にあることから、東方の守護神獣である青龍にちなんでいる。

「霊鷲山荘」と書いてあるのだろうか。

先に広がる路地が気になるが、実はこの先にはトイレがある。非常に風情のあるトイレの入り口ではないか。

左写真はくろちくという和風雑貨のお店、右写真は先ほど紹介したイノダコーヒのオープンテラス。寒いがこんな風情のある場所でコーヒーを飲むのは気持ちがいいだろうと思う。

左写真は、もはや何のお店か判らないが、点々と置かれ奥に続く灯籠が良い。右写真は忘我亭というお店。

お菓子、雑貨の店「二年坂まるん」の前で。街灯と電線が残念だが、非常に気に入っている。

なお、まるんもお薦めの店だ。

二年坂をくだりきって、高台寺前のねねの道へと出た。左写真は普段は非公開の高台寺塔頭春光院の山門。山門前には生け花が飾られ、ライトアップされていた。今日は山門も開けられ、内部でお茶の接待が受けられるようだった。普段は非公開ということで興味が湧いたが、かなりの人が並んでいるのを見て断念した。

右写真は春光院境内にある摩利支天堂。

こちらは高台寺塔頭の月真院。宿坊を営んでいる。ここもライトアップされていた。上の写真では判らないが、白壁に三日月のへこみがある。寺の名前月真院にちなんでいるのだろう。右写真は月真院への参道。

ここを通りかかったら必ず撮ってしまうのが、和喫茶洛匠の庭園。

ねねの道を北へと進んで突き当たりにあるのが、この大雲院。境内にそびえる不気味な祇園閣が特徴的。ほとんどのガイドブックに無視され掲載されていないが、八坂の塔と並んで東山のランドマークになってしまっている。祇園閣はホテルオークラの始祖が建てさせたものだが、あつかましくも金閣、銀閣につらなる銅閣を自称している。なお、二年に一度くらいの割合で内部公開されている。

さらに進んで、円山公園に入ってすぐ左手の長楽館。

ロマンチックな洋館の喫茶。大袈裟な建築のわりにはそれほど高くない。一度入ってみたい。

さて、この後はとぼとぼと東山駅まで歩いて京都駅。例によってビールを飲みながら帰京。

今回の「京の冬の旅」の特別公開だが、春と冬に開催される「非公開文化財特別拝観」よりもガイドの質が高い。後者は、ただの学生ボランティアで、元々知識も興味も無い人間が即席の教育を受けているだけで、教えこまれたことだけをオウムのように繰り返し説明するだけの人間テープ再生機であるのに対し、前者は元々高い知識を有する人間が案内している。質問をすればたくさんのことが返ってくるし、説明の「押し売り」もしない。そして何より、我々と同じように「凄いですねぇ」と感動を共有するかのように話してくれる。このことが一番大きい。どしろうと学生ボランティアには無理だ。

また、拝観料も差がある。後者は800円という、通常の拝観料の約二倍もの金を取るのに対し、前者は600円。決して安くはないが、200円の付加価値があると考えれば妥当な設定かと思う。

「非公開文化財特別拝観」が設定する公開物件のチョイスは、決して悪いものではない。価格を抑えるか、ガイドの質を高めるくらいの努力はしてほしいと思う。

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