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アンコール遺跡・フエ阮朝史跡巡覧 2014年7月12~17日

天授陵・墓

Lăng Thiên Thọ

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天授陵・墓

天授陵は寝,墓,碑亭の3つの部分が南を向いて東から西に並んでいる。これから真ん中の墓部分へ向かう。各部分は整備された遊歩道で連絡している。

墓部分の拝庭は六層から成る。

外庭には死後も皇帝に仕える文官(員弁石形),武官(侍衛石形),石馬,石象が左右に並んでいる。象もいるのがベトナムらしい。

石室のある場所を宝城と言う。宝城への入り口である宝城門にはカギがかかっていたので,墓の後ろの丘に登って内部を見てみる。

外側に階段があり,裏側へ登っていける。

外側から撮った拝庭。

左側の方形した構造体が宝城で,その背後を取り囲むかのように,右側に弧のかたちをした巨大な衝立?がある。これらの間に入ってしまうと壁ばかりで何も分からなくなるので,弧のさらに背後へと周りこんでみる。

北東から撮ったところ。宝城は二重の外壁によって囲まれ,二つの石室が並んでいるのが分かる。これは嘉慶帝と第一皇后である承天高皇后Thừa Thiên Cao Hoàng hậu宋氏蘭Tống Thị Lanのもの。阮朝の皇帝陵で皇后と二つ並んでいる墓はこの天授陵のみ。

なお,承天高皇后は二代目皇帝の生母ではなく,皇太子であった阮福景Nguyễn Phúc Cảnhの生母。阮福景は嘉慶帝の吊代としてフランスに行き,外交を担当していたが夭折し,二代皇后の産んだ四子阮福晈Vua Minh Mạngが二代目皇帝位に就くことになる。それが聖祖仁皇帝,つまり明命(ミンマン)帝。

真後ろに立ってみた。月湖の先に立つ二対の華表柱は,天授陵の中心となっている墓と対になっているのが分かる。

割と高いところにいる。柵も無いため慎重に歩く。

墓のすぐ西にある碑亭が見える。これから向かう。