更新履歴

フエの陵墓・王府探索 2016年2月18~23日

五行山

< pre / next >
index / site top

五行山

9:27。五行山着。ここを全て見学しようとすると1時間半くらいかかるらしい。ここまででメーターは13万ドン(650円)くらいだったか。

元々はチャンパ王国の領土だったので,ヒンドゥー教の聖地だったが,阮朝が併呑したことにより仏教寺院に造り替えられた。ただし中国文化をベースとしているため,多分に道教的・現世利益的な要素が強い。

9:30。まずはアンフー洞。闇府洞。dong am phu

入口に道教風の像がしつらえてあるが,チープ。

洞窟との間には川が流れており,それを渡る橋の欄干には十二支像が据えられている。なぜか複数の人の手が池から出ている。聖地なのか地獄をイメージしているのか,コンセプトがよく分からない。

洞窟内壁には十王像とみられる彫り物が。

英霊臺と彫られた碑石が電飾で緑色に光っていた。このあたりは東南アジアの派手な要素そのまま。

この先,上り階段が延々と続き,天台介と名付けられた展望台に繋がっているらしい。途中まで登ったが,段が急すぎるのとだいぶ疲れるので,断念した。まだまだ五行山は先がある。

漢字が一文字もない碑文。cong ducは功徳だろう。碑石の上部には陰陽を示す彫り物が。

字喃が混じっているため漢文としては意味が通らない。

十王像。

牛頭と馬頭。ここはやっぱり地獄らしい。

天秤も。なぜか「天理」と書いてある。判官殿とあるし。

nhan:人・仁,qua:果?

鬼もいるので分かりやすい。そうか,アンフーの「闇府」とは冥府のことか。アンフー洞はこの山で最も低い位置にあり,山の上にある寺院との対比で地獄として位置づけられたのかもしれない。

緑色の電飾の「英霊臺」というのも,小さい仏像がびっしりと並べられているのも,あの世であることに因んでいるのだと思う。革命的な碑文も,ひょっとすると国のために死んだ人々を顕彰しているのかもしれない。

アンフー洞の奥には仏像。錫杖を持っているので,アンフー洞が地獄をモチーフにしていることを考えると地蔵菩薩か。それにしても東南アジア的な電飾がすごい。

山にエレベーター(利用は有料)を作るというのが凄いが,エレベーターを使ってもその先でたくさん歩くのであまり意味がない。

これが五行山の入口。

9:45。五行山最初の寺院,リンウン霊応chua ling ung寺の境内に入った。割とごちゃごちゃしていて,日本の古い札所のような寺院だ。

リンウン寺からダナンの海が見える。

リンウン寺の山門。陶器で絵だけでなく文字とするのがベトナムらしい。門の左右の狛犬でさえ陶器のモザイクになっていた。

中国風の寺院。

五行山が元々ヒンドゥーの聖地であったことを示すレリーフが堂宇の前に置いてあった。

この案内版からchuaがpagoda,thapがtempleと訳されているのが分かるが,これらは逆だと思うんだがなぁ。pagodaは仏塔という意味だし,thapは塔のベトナム語音なのでthapこそがpagodaだと思う。

塔の背後に碑文がある。1912-1975とあるので,thich huong sonは人名だろう。その前についているhoa thuongは「和尚」だと思うので,おそらくは僧侶のことを書いているのだと思う。この塔は寺院の歴代住職の墓である無縫塔だろう。

これがサーロイ舎利塔thap xa loi。立派な七重塔。

サーロイ塔前の展望台。エレベーターはサーロイ塔だけを見るならば有効だと思う。だけどまだまだ五行山は序の口。

9:55。リンウン寺奥のタンチョンtang chon蔵真洞。古い堂宇がある。

タンチョン洞の入口は石門のようになっていた。

ここにもヒンドゥーのレリーフ。リンガ台の名残だろうか。

sea watching towerと訳されているのは「望海台」。なるほど確かにビーチが見える。

10:06。リンウン寺の先には天然の門になっている岩を抜けると,二つの石門に囲まれたボウル状の広場のようになっている。飲み物を売る店があって,休憩している観光客もいる。

その広場にはヴァントン洞van thong雲通洞がある。ただし奥行きはなく,日本語ガイドも「ここはパスしまーす」と言っていた。私以外に入る者は居なかった。

ロッククライミングをやっている西洋人も。五行山にはこんなアクティビティもあるのか。

10:15。heaven's gateと訳された展望台。ここからは五行山の他の山が見える。石がごつごつしている上,大理石のため磨かれてつるつるしている。登るのに誰もが苦労していた。サンダル履きのベトナムおっさんも居たし,関西弁のなぜかスカートでやってきた日本人女性もいた。何考えてんだろうな。

サボテンが生えていた。

10:25。リンナム洞linh nham霊巌洞。ほとんど人はいなかった。

頂上がこの先にあるらしいが,スルー。結構疲れてきた…。汗もすごい。

ヒュエンコン玄空関huyen khong quan。

ホアギエム洞hoa nghiem。華厳洞。観音像が安置されている。

10:30。ヒュエンコン玄空huyen khong洞。五行山のハイライトがこの洞窟。差し込む光が線香の煙を演出していた。ベトナム戦争時に,アメリカ軍の爆撃によって洞窟の屋根が崩れ,中に光が差し込むようになったらしい。

10:35。タムタイ三台寺tam thai。

本当はこの先に寺院が2つ,展望台が1つあるが,既に大汗をかいていて疲れているし,この後のホイアンのことを考えると時間もない。もう一つの出入り口であるゲート1が近いので,もう五行山を降りてしまう。階段を上り下りして入って来たゲート2に戻るのは考えられない。

ゲート1に至る階段を下って,ドライバーのいるゲート2へと行くことにした。これまでのルートは人が多いしアップダウンがあるので。

10:45に五行山終了。ドライバーはずっとアンフー洞窟の前で待っていたようだった。

さて,メーターは23万ドンを表示していた。ということは1時間15分の待ち時間で10万ドン(500円)回っていたということか。

五行山は思っていたより厳しかった。当初は思い荷物を背負って登るつもりで別のタクシーを拾うつもりだったが,到底無理だった。ホイアンまでタクシーを通しで使ったため,車内に荷物を置いておけて良かった。五行山に来ている観光客は日本人,韓国人,ベトナム人,西洋人と色とりどり。韓国人が結構多かったと思う。

SEO [PR] !uO z[y[WJ Cu