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フエの陵墓・王府探索 2016年2月18~23日

フエ到着まで

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フエ到着まで

2/20。6:30起床。バルコニー(といっても各部屋共有スペース,というか通路なのだが…)からの風景を撮ってみる。吊されているぼんぼりがホイアンらしい。ベトナムの朝は早く,既にバイクが走っている。暑いというベトナム中部だが,この季節はまだまだ涼しい。半袖では肌寒さを感じるくらいだ。


7時から朝食ということなので,諸々準備。昨日チェックイン時に朝食の案内がなかったがWebサイトなどで調べてみると,敷地内の「カフェ」でとるという。おそらくホテルの敷地内にあった四阿のようなところだろう。フロントに向かうと誰もいなかった。女性が現れたので,朝食のことを訊くと「7時からね」と言われた。フロントの時計は5分遅れているようだ。めくじらを立ててもしょうがないので,しばらく待とう。「昨日はどうだった?」と訊かれたので,全部回れたこと,とても素晴らしかったこと,今日は8:30にフエへとシンツーリストのバスで向かうと伝えた。ホイアンは2度目であるということを伝えてあったので,その話題に。前回はハネムーンで来た,今回は自分だけ。奥さんは日本で仕事だ。

7:15になってようやく準備ができたらしいので,四阿へ。この辺りは湿地帯であるらしい。ヤギが二頭飼われていた。今日はあまり天気が良くないようだ。


プールサイドにはうさぎやヤマアラシがケージに入って飼育されていた。朝食は西洋食が多かったが,やはりベトナミーズが欲しい。まだ食べていないミークァンを頂こう。


揚げせんべいとピーナッツの香ばしさと食感が楽しい,汁が少なめの,ベトナムでは珍しい小麦粉の麺。付け合わせの野菜をばりばり頂く。ベトナム料理にはこういう野菜が付くことが多いが,えぐみ・にがみは意外にも少なく,香りと食感を楽しめる。生野菜は気をつける必要があるが,今回はそれを無視してしまう。我慢していたら楽しめないし,美味しくないし,それに気をつけるべきは屋台のようなところで,中級ホテルではまず問題ないと勝手に判断。下痢予防のため,今回のベトナムでは整腸剤を飲んでいる。


半袖で朝食をとったが,やはり肌寒さを感じる。まだ20℃にも達していない。ホテルの人も長袖だった。バスで冷房がガンガンに効いていると困るので,長袖を着用して出発した。


8:00集合とのことなので,7:45にチェックアウト。おかみの女性が盛大に送ってくれた。次は奥さんと来るよと伝えてお別れ。

7:55にシンツーリスト着。既に客は居たが,まだあまり行列は出来ていない。店内の椅子は全て占拠されていて,中には日本人とおぼしき中年夫婦がいた。自分の前に西洋人の若い男性がいたので,「並んでいるの?」と訊いたら「おっとごめんよ,どうぞ」と言われた。

オンラインで発行された予約票と支払いに使ったクレジットカード,そしてパスポートを渡すとさっさと処理してくれた。

シンツーリストオリジナルのおしぼりと水がサービスされ,荷物用のタグが渡された。自分のバックパックは大した荷物でないので預けるべきか悩んだが,バス内の居住性を考えて預けることとした。


5分後,8:05に店舗前にバスが到着。Wifiが使えるのか…。日本が遅れているだけか? 男性がトランクを開けたので搭乗開始となったようだ。男性に荷物を預けようとすると,「どこまで?」と訊いてきた。「フエ」と答えると,荷物を受けとって収納していく。どういうことだろうと思っていると,「ダナン」と答えた他の乗客の荷物は別のトランクへと収納した。なるほど目的地別に分けているのだな。それは効率が良い。

ほどなくして車内へ。車内は土足禁止,入り口で靴を脱ぎ,運転手の持つ袋へと入れ,自分の席まで靴を持って行く。

内部はこんな感じ。Webサイトで「sleeping sheet」と表記されている理由が分かった。一列は3座席で2階。自分は最前列の右窓側1階。足は前の乗客の背中の下に入るので,不快な感じはない。昨夜は早寝をしてたっぷり寝たせいで眠くならなかったし,結局フエまでずっと起きていたが,睡眠不足だったら確実に寝ていたと思う。この状況ではスリなど発生しようもないので,安心して眠れる。また長袖をチョイスしておいて良かった。

運転手は体格がよく,実に頼もしい。左腕にはタトゥーも入っていてとても強そうだ。

先ほど店舗内で見かけた日本人中年夫婦はミーソンに行くつもりでこのバスに乗ろうとしていたが,時間を間違えていたようで,どこかに行ってしまった。

8:18,定刻よりも早く出発。おそらく満席で全ての客がチェックインしたため,出発することになったのだと思う。webの情報ではフエまで4時間ほどとのことだが,シンツーリスト側からは特に何もアナウンスがない。休憩の有無,休憩があるとしてどの時点なのか,どのくらいの時間となるのか,全く不明。

ホイアンに到着したのは昨日の11時頃なので,ホイアンでの滞在時間は21時間ほどになってしまった。ただ,チャンパーの遺跡や阮朝の陵墓を見ることができたのは大きな収穫。それにホイアン名物のコムガー,ミークァンを食べられたし,大満足だ。

隣はフランス人の初老の夫婦だった。旦那さんは半袖・半ズボンという軽装。寒くないのかと心配になるが,冷房の風をガンガンに当てていた。…が,10分もしないうちに寒くなったのか,「冷気送出口を完全にしめるがいいかね?」と訊いてきた。そのうち奥さんからショールのようなものを借りて出ている足を覆っていた。完全に服装を間違えて乗車したようだった。

8:45,五行山が見えた。ホイアンとの距離は30分くらいなんだな。

8:50,ダナンのビーチ。外気が冷たいのか,窓が曇る。ビーチリゾートだが,まだまだ寒々しい。

8:57,昨日も見たダナンのロン橋。昨日はしっぽの方(西詰)から見たが,今日は頭の方(東詰)からだ。この橋を渡って,ダナンの市街地へと入る。

最近売り出し中の,ダナンのテーマパーク「バーナーヒルズ」の宣伝看板。バナナが多いためにこの名であるのと,サルがキャラクターとなっているらしい。ケーブルカーの運行距離,高低差は世界一なのだとか。ダナン市街地からはやや遠いところにある。

9:10頃ダナンのシンツーリスト店舗に停車した。バスだとダナンまで1時間弱なんだな。ダナンまでの客を降ろし,ダナンからの客を乗車させた。

左側で大きな音がした。外でバイク事故があったようだったが,体勢的に見ることができない。

上の地図の中心,Bạch Đằng通りでなぜか9:20まで10分ほど停車していた。時間調整なのか,あるいはバイク事故に関係するのかは不明。川の西側に見える高層ビルを撮影。

しばらく走ったと思ったら,9:30にも上の地図の中心付近,ビーチ沿いでもしばらく停車した。荷物のアシスタントの男性が外に出て海を眺めている。なんだろうと思っていたら,5分後に他の男性が後ろからやってきて,バスに乗車,と同時に動き始めた。

ダナンでは都合30分ほどのロスがあったように思う。これは予定内のものなのか,それともアクシデントなのか,全く説明がないので分からない。

ダナンのビーチだが,まりに牧歌的な風景でリゾートと言われても困惑してしまう。こののんびりとした雰囲気がベトナムだなぁと思う。

10:00,ハイヴァン峠を前に。MEKONG REST STOPというドライブイン的なところで休憩。左の写真の中央やや左に見える茶色の三角屋根がそう。

なぜかクメール風なのが不思議,ベトナムのイメージではなく錯綜している。

ホテルを出てから2時間強しか経っていないのに,トイレに行きたくてたまらなくなっていたので助かった。事前にwebで乗車記を見ていたので,この店で休憩があることは知っていたが,ここがハイヴァン峠の前にあることは知らなかった。右はダナンの市街地を望んだところ。

バスから降りて,アシスタントの男性に「どれくらい時間があるの?」と訊いたらthirtyと聞こえた。長すぎるだろうと思ったが,thirteenの聞き間違えだとしても13分は中途半端すぎるしなぁ。

トイレを済ませたので店に入ろうかとも思ったが,店員の攻勢も面倒だし,特におなかがすいているわけでもないし,外にいても肌寒いのでさっさとバスに乗車した。10:21,30分も経たないのに発車した。適当だなぁ…。アシスタントの男性はペットボトルのお茶(加糖)2本を買ってきていた。また,このドライブインで2人を乗せ,座席ではないイレギュラーなところに座らせた。ここでの旅客の乗り降りは扱っていないので,関係者だろうと思う。

10:25,ドライブインを出てまもなくハイヴァントンネルへ。

10:30,トンネルを抜け,ランコービーチが見える。隣のフランス人夫婦の奥さんが旦那さんにカメラを託し,撮ってもらうようにしていた。自分はジャマしないように気をつけていたら,手でお礼を伝えられた。旦那さんはドライブインでパンのような軽食を買ってきていた。

トンネルを抜けてすぐのところで,さきほどドライブインで乗せた2人を降ろした。運転手やアシスタントが親しげに話していたことを考えると,やはり関係者なのかもしれない。

ハイヴァントンネルの南北で気候が大きく変わるというが,トンネルを抜けてから雨が降り出した。大雨ではなくシトシト。今日のフエの天気予報も微妙なもの。降水量は多くないが,断続的に降るという。今日と明日のフエでは,ひがな自転車で走り回る予定だ。こういうこともあろうかとカッパを持ってきているが,雨の中の自転車は嫌だなぁ…。

ここから市街地であることを示すマーク。これ以降は時速40kmに抑えねばならない。バスの運転手は速度に関しては愚直に守っていたと思う。ベトナムで最も早く開業した民間旅行会社だけあって,このへんはちゃんとしている。ただし,他のベトナム人と同様に運転しながら携帯電話をいじるのは当たり前。通話の際はイヤホンを使っていたが,それでもあぶなっかしい。シートベルトもしない。運転中に電話をしないのはちゃんとしたタクシー会社のドライバーくらいでは?それでもシートベルトはしない。運転中にアシスタントの男性からお茶をすすめられたドライバーだが,それを断り,エナジードリンクのような缶を飲んでいた。日本の長距離バスドライバーでは考えられない。

ハイヴァントンネルを抜けても,まだフエまでかなりあるが,抜けたところでブンボーフエの看板が突如として出てくるのを見ると,フエに向かっているということを実感する。

と,突然バスは減速し,修理工場のようなところで停車。運転手とアシスタントがバスを飛び出した。工場員はジャッキを持ち,タイヤを外し始めた。これはスペアタイヤのようで,反対側へと転がしていく。やはりダナンでの計30分の停車は,バスに起こった何らかのトラブルのためだったのだろう。15分強ほどの停車でタイヤの交換を終え,再びバスはフエへと向かう。

11:36,バックマー国立公園の北側に位置する大きなラグーンのあたりで,再び市街地を抜け,バスは速度を上げる。

12:21,フエのシンツーリスト店舗に到着。発車してからほぼ4時間後の到着となった。途中ダナンでの停車,修理のための停車の時間がなければ,12時前には到着していたと思う。計画では余裕をみて12:30にフエ到着としていたので,大勢には影響はない。

バスの降り口にはおじさんたちが群がっていた。どうやらバイクタクシーやホテルの関係者のようで,「乗らないか」とか「ホテルは決まっているか」と訊いてくる。いくぶん降車妨害気味だが,運転手もアシスタントも何も言わない。これが当たり前なのか。あるいは他の商売を邪魔しない,ということなのか。荷物を降ろしてもらい,さっさと離れる。相変わらず雨は降り続いているし,少し肌寒さを感じる。

シンツーリストの向かいはフエのスタジアム。なぜか五輪があしらわれている。ここから少し歩くと欧米人がよく集まる繁華街となる。そこにいつも食事をとるレストラン「La Carambole」があるので,昼食をとる。

店内にはアメリカ人の4人組だけがいたが,テーブルを一列に並べた区画があり,予約客を待っているようだった。そのうち店内は満席となり,騒がしいほどにぎやかになった。アメリカ人4人組はカルボナーラなどを食べていた。他に東洋人夫婦,一人旅風の西洋人女性がいた。自分は前回と同様フエのローカル料理コースを頂く。

カニのスープ。肌寒いので体に染み渡っておいしい。そして右は大好物,フエの名物バインコアイ。芋の粉でエビ・豚肉・もやしなどを包んでカリカリに揚げ焼きしたもの。写真はそれを割ったあと。ピーナツソースにつけて食べる。

塩ゆでの海老は胡椒塩・ライムソースなどにつけて頂く。美味しい。それとイカと野菜の炒め物。

そしてメインディッシュの牛肉挽肉をラロットという葉で巻いたもの。ご飯はぼそぼそしているので,必ずおかずと一緒にして食べないと美味しくない。そしてデザートとしてアイスクリームがつく。大満足だ。

13:25,会計を済ませて店の人にタクシーを呼んでもらう。マイリンタクシーが来た。初乗りは5.7万ドン。ダナンほどではないが,ホーチミンより全然安い。10分強程度でホテルに到着。8万ドンで済んだ。

今回宿泊するピルグリミッジヴィレッジは,フエでは珍しいビーチではない外国人対応の郊外のホテルだ。交通に関しても,ちょうどこのホテルの辺りで市街地と郊外の区分が分かれている。

ピルグリミッジヴィレッジは堂々の5つ星ホテル。市街地に繰り出すには距離があるが,その分静かに過ごせる,滞在型のホテルだ。もっとも無料のシャトルバス(予約制)が出ているので,あまり不便は感じられない。勿論タクシーを呼んでもらえればいつでも繰り出せる。どうして今回郊外に宿をとったかといえば,今回フエでは,航空写真で新たに見つけたいくつかの陵墓が郊外に位置しているためだった。これまで陵墓巡りに関しては車をチャーターしていたが,車では行けないようなところがある上,ドライバーとのコミュニケーションも不安だったからだ。前回までは英語が割と達者なユンさんを指名していたので,何の不都合も無かったが,ユンさんを指名するには,やはり前回まで泊まっていたホテルを通す必要がある。おそらく泊まらなくてもチャーターカーを予約することはできると思うが,ちょっとそれでは心理的にホテルに悪い気がするし,もっと自由にフエを回りたいのもあるので,郊外のホテルから自転車で回ることとした。それに久々にリゾートホテルに泊まるのもいいかと思ったし,今回の旅で一番好きなフエで1泊だけ贅沢するのもいいかと。それにたまたまセール価格で1泊1万円で泊まれることなったのも大きい。普段ならば2万円超は確実なホテルだ。以前から気になっていたホテルではあった。2年前に昼食としてブンボーフエを頂いたことがある。

ホテルのエントランス。上の写真は後で,陽が暮れてから撮ったもの。

チェックインタイムは14時だが,対応してくれた。担当者が決まっているようだった。担当の女性スタッフは綺麗な英語を話すので,よく聞き取ることができた。

カウンターでパスポートを渡すと,レセプションの椅子へと案内され,おしぼりとジャンジャーティーを提供された。肌寒いのでありがたい。椅子に座りながらチェックインができるのは嬉しい。早速予約の確認をしてもらえた。本日はhalf day,そして明日はfull dayで自転車を借りること。そして空港までのトランスファーについては,eチケット控えを見せ,フライト時間を確認してもらい,明日の19時にホテルを出発することになった。何の理由でかは分からないが一人だというのにハネムーン棟をあてがわれた。スタッフも苦笑していた。

そうこうしているうちに,日本人スタッフがやってきて,わざわざ丁寧に挨拶されてしまった。久々に日本語を話したが,ちょっと水を差された感じだ。のびのびと海外旅行をしているのに,いきなり日本の戻されるのは興ざめ。遠慮しないで欲しいということ,何か問題があれば,いつでも私を呼んで欲しいとのことを伝えられたが,まぁ呼ぶことはないだろうな。

ホテルの敷地はかなり広い。マップを渡され,いろいろと説明された。このホテルは離れの建物が点在しており,隣人を気にすること無く静かに過ごせる。自分の部屋はかなり奥の方。移動は大変だが,静かで良い。

担当スタッフに連れられて移動。スタッフは傘を差してくれたが,雨はもう止んでいるようだった。この隙に繰り出したい。

途中プールが見えた。心躍るが肌寒く入る気はしない。この写真は陽が暮れてから撮ったもの。

2人用の部屋だから当然かもしれないが,それにしても広い。

偽の暖炉がある。これをベトナムで使うことはあるんだろうか…。

ホイアンと同様,なぜかトイレやバスルームに大きな窓がある。バスルームには,ボディソープ,シャンプー,コンディショナー,バスソルトが壺に入っている。バスタブがあるのは嬉しい。肌寒いので,今夜はこれに浸かろう。この旅でバスタブがあったのはこのホテルのみだった。それとタオルがたくさんあって嬉しい。

棟には個人用プールもあるが,なんだか泳ぐというより浸かるという感じ。露天風呂サイズで不思議だ。

スタッフはエアコンを起動してくれた。なんと暖房。ベトナムで暖房を使うとは考えてもいなかった。一通り説明をしてスタッフは帰って行った。

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