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フエの陵墓・王府探索 2016年2月18~23日

永延陵

Lăng Vĩnh Diên

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永延陵

次の2つはさすがにドライバーも知らないだろう。バンアン塔を出たところで道の説明がいるなぁと思っていたが,道を聞かないまま車を発進させたし,google mapsを見ても方向が合っていた。任せてもいいかなと思っていたら,思わぬところで曲がってしまった。何か目標があるようだったので少し様子を見ていたら,「あれか?」と(言ったと思う)指差したのは,田圃の中にたたずむ少し大きめの個人の墓。

いやいや…。まだあと40分は走らないと…。やれやれとナビゲートを開始。どうやら英語はさっぱりのドライバーらしく,だったら同じ英語のできないタクシーのほうが安かったかもしれないなぁ…。かなり狭い道だったが,無理矢理Uターンしてもらって,指で示してナビゲートをすることに。

QL1A(国道1号線・アジアンハイウェイ)に戻って,ĐT610を西へと向かってもらう。途中までミーソン遺跡への道と同じ。あとはしばし進んで貰うだけ。安心してもらいたいので,Google翻訳で「しばらくまっすぐ」をベトナム語に翻訳して伝える。変な訳になっていないか,ベトナム語を一度英語に訳してみることも忘れない。頷いたので伝わっているようだ。

鉄道の線路をくぐったところで左に曲がってもらう。私がきょろきょろし始めたので,ドライバーも曲がる準備をしていたようで,スムーズに進んで貰えた。

細い道を進むとまもなく工事現場に行き着いた。航空写真からすると,ダナン方面から南下するように大きい道路を敷設するような感じがする。行きたいと思っている方向へ行けないんじゃないかと思っていたが,一本道を間違えて未舗装の道を不安になりながら進むと,14:00,ようやく到着。

クオックグーではあるが,ちゃんと陵墓であることを示す看板がある。ただし「Lăng Vĩnh Diên」ではない。阮福瀾の妃であり,孝昭皇后Hiếu Chiêu hoàng hậuと謚された段氏安Đoàn Thị Anの墓とある。入り口は今いる道とは反対のところにあるようだ。せっかく来たので,入れるのであれば入りたい。

中に入ることを阻止するような意思を感じたが,倒れているし,物理的に進入が可能だった。

外壁に沿ってかろうじて進める獣道を進む。まだウェットな牛の糞がたくさんあった。かなり狭い獣道だが,放牧された牛はこんなところまで来ているようだ。文字通り獣道ということらしい。

入り口は幸運なことに開いていた。門は狭いと思うが,なぜか陵墓内部にも大量の牛の糞があった。器用なことにこんなところまで入りこみ,しかも道を失うことなくちゃんと帰っている。大したものだ。右は内側から撮った門。邸宅にしつらえるような扉であり,後世の手が入っているように思う。

内壁に囲まれた中央部分。屏風には麒麟が描かれている。皇后の陵墓なのに鳳凰でないが,後世の劣悪な復元によってこんな図案になってしまったのか?

屏風の内側は龍だった。


中央部分。宝城になっていた。カラーリングは劣悪。後ろの屏風には,皇后らしく鳳凰が描かれていた。

外城の屏風にも鳳凰が。内部は雑草で埋まってしまっている。あまり充分な管理がなされていないようだ。進入した牛の糞によって,雑草の成長が促されてしまっているのかもしれない。


それぞれ内城と外城の間を撮ったもの。雑草は勿論,木も生え放題。これは植えたのではなく勝手に生えてきたものだろう。このあたりの草は背丈が低いが,牛が食べてしまうためだろう。

ただ,出入りするための階段には蟠龍がしつらえてあり,皇室に関わる陵墓であることを誇示するかのようだった。


14:05,車へと戻る。ドライバーはシートを倒し寝ていた。たった5分ほどの滞在だったので,寝る態勢を作ったと思ったら満足に寝れなかったという感じになってしまったようだ。申し訳ない。

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