いわゆる西陣地域の、住宅地のど真ん中にあるのでなかなか入口がわかりずらい。前回は痛めた足でぐるりと回ってしまった。今回は『京都地図本』で難なくアプローチできた。
ここ千本釈迦堂の春の主役といえばこの阿亀桜。本堂造営の際の悲劇のヒロインであるおかめに因んだ桜だ。おかめの「美談」もフェミニズム的には問題のある話なわけで…。
本堂の東部分にはおかめコーナーができていた。ありとあらゆるおかめグッズがコレクションされている。中にはアブナイデザインのものもありましたが…。
さて、今回は宝物館もチェック。折しも花粉症の季節で、旅行中は薬の効果が切れないように一定時間ごとにしっかり服薬していたのだが、油断してしまいここ大報恩寺でくしゃみが復活してしまった。さらに悪いことに、宝物館内部は窓がない。案の定、宝物館に入ったとたんくしゃみを連発してしまった。外からはいりこんだ花粉が逃げ場もなく館内をぐるぐると舞っているようだ。
くしゃみしながら仏像をチェック。早く薬を飲まなければ…。一度切れると効果が表れるまでに時間がかかるのだ…。
まずは十大弟子像。マウドガリヤーヤナ(目連)は皺や血管がとてもリアルに表現されていた。
シュブーダイは彫りが深く、インド顔。眼光は鋭く、静かに何かをにらんでいた。
ラーフラはしかめ面。「あかんがなー」と何かを注意しているような感じ。京都やからね。
カーティヤーヤナ(迦栴延)は独り日本人顔。
プールナはオトコマエだった。キリッとしてます。
ほかに定慶作の六体の観音像が展示されていた。それぞれが六道に対応しているという戦隊もの。
いきなり地獄道に設定されているのが聖観音。
餓鬼道は千手観音。指の表現が非常に繊細で細いのが特徴的だった。
畜生道はやはり馬頭観音。玉眼が冷たく光っていた。牙が上を向いて飛び出していた。なるほどケモノ感抜群だ。
修羅道は十一面観音。
人道はチュンディー。しかし4/18までスイスチューリヒに出張中で不在でした。
天道は如意輪観音。天道ともなれば、あまりやる気のなさそうな(アンニュイな)如意輪でも十分対応できるってことだろか。
境内の隅には仏塔もあった。他に関西のおっちゃん風布袋像もあったが、前回チェック済みなのでパス。
阿亀桜があまりに見事なので、もう一枚。宝物館から出ると、さっきよりずっと人が多くなっていた。みんなこの桜が目当てで、夢中になって撮影していた。
さて、そろそろ16時になる。あと一寺で今日は終わりだろう。次は源光庵。しばらくバスに乗ることになる。
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