雍州春景 2007年3月30日〜4月1日

デジカメの電池残量が心許ないので、等持院から少し歩いたところのファミマに入ったが、棚に商品がほとんどなく無惨な状態。これコンビニ? 電池はかろうじて置いてあったが、なぜか単三だけが無かった。ひょっとしたら閉店前なのかな?と思ったが、店先にはそれを示すような掲示もなかった。一体どうしたんだろう?

さて、バスで再び円町まで戻り、JRで花園へ。車窓を見る限り、桜はまだまだ咲いてなさそう。早かったかなぁ?

花園到着後、にわかに黒い雲が空を覆いだした。京都到着直後は天気のよくなるような兆候があったのになぁ。天気予報としては、午前午後ともに曇り、18:00から雨ということになっている。

法金剛院


おっと、ようやく春っぽいショット。まだソメイヨシノのピークではないようだが、他の種類の桜は見頃を迎えているようだ。この桜、名前は知らないけど凄く奇麗だぞ。枝垂れかな?


経蔵か? 「花の寺」らしく花のオブジェがある。


ソメイヨシノはまだこんな程度。つぼみの方が多いね。


礼堂は見られず。

礼堂後ろの仏殿が宝物庫のようになっていた。自分が受付を済ませると、奥の人に仏殿を開けるように言っていたので、おそらく自分が最初の拝観客だ。この仏殿が本堂なのかな?


十一面観音菩薩像。コンパクトだが、厨子内部に描かれた十二天がすごい。

 
左右扉内側に描かれているもの。向かって一番左に月天、一番右に日天を配置し、日と月を対置させている。それぞれ太陽と月を暗示する輪を持っているので分かりやすい。

それでは内側の二体は何者だろうか。塗装が剥げているのでなかなか同定が難しいが、梵字から日天の左は梵天であろう(持ち物が無いし)。そして、扉の内側に描かれた四体のうち三体が月天、梵天、日天であるということは、残りの一体(月天の右)は地天ではないだろうか。四体の中でも最も剥落が激しい像なので、持ち物などから同定することが難しいが、十二天がそれぞれ方位に対応していることから、地天で間違いはないと思う。


さて、左画像は厨子内部の向かって左に描かれているもの。一番左側は、梵字では水天ぽいが、風幡を持っていることから風天だろう。ふつう風天は老人。よく日焼けしたような顔に見えるが、黒い肌を以て老人の顔を表現しているのかもしれない。

その隣は焔摩天。梵字も鮮明だし、生首の付いた槍のようなものではっきりしている。裸足だ。ちなみに一番最初に地獄に堕ちた人。

そして次からが問題。天井から下がっている飾りで梵字が全く見えないし、一番奥の一体は梵字がはっきりしているのだが、十二天のうちどれにも当てはまらないからだ。肌の色から推定すれば、左から羅刹天(剣を持っているし羅刹天で間違いないだろう)、水天(やっぱり梵字が違うが…)になろうか。


こちらは厨子内部の向かって右に描かれているもの。一番奥は火天で問題なし。梵字も合っている。

他の三体は梵字が見えなかったり十二天に無かったりして梵字を頼りにすることはできないが、像容が分かりやすいので同定できる。火天の隣から右に向かって、毘沙門天(武装しているので)、伊舎那天(裸足で忿怒、シヴァそのものなので)、帝釈天(穏やかな表情と装備なので)で決まり。

十二天たちは山の上空に浮かんでいるような描き方をされている。観音菩薩の住むポタラを表現しているのだろうか。

十一面観音の背後の面にもたくさんの像が描かれている。パンフレットに拠れば、観音菩薩の三十三の化身を描いたものらしい。

ところで十二天と観音菩薩の関係がよく分からない。眷属というわけでもないし。観音信仰と十二天信仰を無理矢理一緒くたにしたような感じなのかも。

他に見どころはなし。花園駅へと戻る。


花園駅前で見かけた看板。なんとストレートな。


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