蹴上駅を出たところは開けていてとても気持ちがいい。ここで降りるたびいつもそう感じる。街はずれってことなんだけど。
蹴上駅出口ちかくのトンネル。桜が傍らに咲いていてなかなか風情があるが、このトンネル、煉瓦の積み方に特徴がある。右画像を観ればわかるが、煉瓦が斜めにねじれながら組まれている。この技術を「ねじりまんぽ」というそうだ。煉瓦同士が支え合い、強度が増すのだとか。
蹴上駅の上にはインクライン跡。桜が満開となると、桜のトンネルとなるのだが、まだまだ先のようだね…。
南禅会館前の駐車場の大桜。見事。
このでかい三門は南禅寺の顔。いつ行っても登らせてくれる三門は、ここだけじゃないか? 右画像は山廊上に見つけた獅子(?)。
老いても春には綺麗な花をつける。不思議だが、神秘的でもある。
法堂。南禅寺には何度か来ているが、三門以外は入堂したことがなかった。ここからは未踏ゾーンに入る。
天井には龍。憂いをたたえた不思議な表情をしていた。しっぽの先で金剛杵を掴んでいた。
禅宗に典型的な須弥壇上段には、中央に釈迦如来、向かって右に文殊、左に普賢。雲水が朝の作務にいそしんでいた。
方丈。臨済宗の典型。この内部はさながら美術館のようだった。
おきまりのアイツ。
茶室。滝が良い感じ。
なぜかどこの方丈にもある洋間(?)。
書院のなかにあった。寒山拾得。ちょっと怖いね。左のほうはムッシュかまやつに似ている。
方丈内にはとにかく虎があふれている。
右画像の左の虎は、虎だろうか? 皮の模様が違う。
左画像にも、虎とは思えない模様の皮。
中庭には、南禅寺に自生する苔の展示が。
これはなんだろう。伽藍神か、浴室に祀られるバッタバラ尊者だろうか。
六道庭。その名の通り、石がそれぞれ六道を表しているんだろう。方丈の西に位置するので、この時間は陰になってしまう。
方丈庭園前には、虎の透かし彫り。ここにも虎。小堀遠州作の庭園も虎の児渡しの庭という。
透かし彫りというのは凄いね。表裏で矛盾なく、同じモチーフを描いている。表で奥に見えていた筍は、裏では手前になっている。そういえば、襖絵でも虎は竹林にいた。襖と透かし彫りで同じモチーフを共有していることになる。
麝香の間の「牡丹麝香猫図」の一部。かわいいぞ。麝香猫ってこんな姿をしているのだろうか? 見たことがないので分からないが、おそらく描いた元信も見たことがなかったのではないだろうか。日本にも中国にもいない動物だ。
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