山陰九州四国異境巡礼 2004年2月27〜3月5日

2月29日(日)

携帯の目覚ましで起床。まだ暗い。

どしゃ降り…。風も凄い。夜中に一度目を覚ましたが、その時も雨風が凄かった。随分強く降ってるなぁ。今日、大丈夫かな。写真は宿の部屋から西出雲駅方向を撮ったもの。右の建物は、地ビールをメインに出すレストラン、左は温泉施設。どちらも宿と経営母体が同じ。どうにか西出雲駅周辺を盛り上げようとしているようだ。ちなみに、この宿の宿泊客は温泉施設に入場無料なのだが、あいにく2月は点検期間とのことで利用不可らしい。惜しいなぁ、ぎりぎり2月だもんなぁ。

チェックアウト、傘をさして駅へ。客は自分ひとり。やってきた列車はなんと1両…。通勤・通学時間だから混んでいるだろうと思っていたが、余裕で座れた。1両でも事足りるのが凄いなぁ…。

小田という駅から車窓に海が飛び込んでくるようになる。この先、山陰本線はずっと海沿いを走るようになる。

電車は数少ない通学客を乗せて進む。小田駅の手前には大きな風力発電機が二基。この辺りは風が強いのかな?


これは田儀駅。知名度は低いが、海が近い駅として認定されるべきだと思う。既に雨は止んでいた。この田儀のあたりが、旧国名の出雲と石見の境界だそうだ。


日本海といった風です。晴れてたらなぁ。

車内は高校生であふれかえった。彼らと一緒に仁万という駅で降りた。仁万駅のある町は仁摩町といい、仁摩町にある高校は迩摩高校。どれも「にま」と読むが、表記が異なっていて面白い。

仁万駅前はのんびりとした雰囲気がある。ここからバスで石見銀山へ向かう。ここでも客は自分以外に無かった。1000円で1100円分使えるバスカードを購入。主な観光地のあるバス停を挙げると、

仁万→代官所跡→大森→龍源寺間歩

となる。仁万〜龍源寺間歩は510円、龍源寺間歩〜大森は200円(大森から代官所跡を歩き)、代官所跡〜仁万は390円で、全て足すと1100円。ちょうど1000円のバスカードで無駄なく動ける。ただ問題はやっぱりバスの本数が少ないこと…。

大田市の大森という地区は、その昔石見銀山として活気に満ちていたところ。16世紀に銀が発見されて以後、日本は銀輸出国となり、メキシコのポトシ銀山と共に銀の二大巨頭として世界に知られるところとなった。清朝では税を銀で納めさせていたため、石見銀の需要が高まった。ヨーロッパでは石見銀は「ソーマ銀」と呼ばれ、文字通り世界をかけめぐっていた。ちなみに「ソーマ」の由来は、大森地区にある地名佐摩(さま)であるらしい。

世界的に知られた石見銀山を世界遺産に登録しようと、地元の人たちは頑張っているようだ。

龍源寺間歩

大森地区の最奥部、龍源寺間歩までバスで移動。龍源寺間歩を見学した。間歩(まぶ)とは山言葉で「坑道」を意味するらしい。間歩には私営の「自分山」と、公営の「御直山(おじきやま)」があり、龍源寺間歩は後者にあたる。石見銀山では第二の大きさを誇り、唯一公開されている間歩である。

 
龍源寺間歩までの道ばたにも沢山の間歩入口がある。また右写真のように苔むした石段などもあり、雰囲気は抜群だ。

 
入洞料を払っていよいよ間歩へ。これが入口。入口ということは、出口もあるということ。つまり、突き抜け型の間歩で、一方通行ができるということだ。


天井が低くなっている場所もあるので注意が必要。

 
間歩はいくつか分岐している。その先は立ち入り禁止。間歩は、アリの巣のように縦横無尽に山内を駆けめぐっているらしい。右写真で植物が生えているのが分かる。水分は十分にあるようだし、展示用ライトの光だけでも生きていけるんだなぁ。種はどこからやって来たんだろ。


ここまでやってくると通路もかなり広くなる。


突き当たりには立ち入り禁止の門が。この先が本道らしい。見学用通路は、ここで直角に左に折れる。

この先には「石見銀山絵巻」と呼ばれる資料の展示があった。その中で興味深いものを。

坑道を掘れば水がでる。水を排水するためのポンプを使っているところ。


これは送風機を使っているところ。先に進めば進むほど空気は薄くなる。

いろんな道具を駆使して掘っていたようだ。結構メカメカしいので面白かった。


これが龍源寺間歩の出口。洞内は一方通行なので、ここから入口付近まで山道を歩いて戻る。


山にはとにかく沢山の間歩がある。この間歩の前には何故か椅子が置いてあった。ここに腰掛けて眺めろと?

龍源寺間歩バス停まで歩いて戻る。ここからバスで、大森地区の中心地まで戻るつもり。だが、次のバスがやってくるまで30分。ここから大森までは3km程なので歩いていけなくもないが、旅は始まったばかり。足は大事なので無理はせず、適当に時間を潰すことにした。まわりには何もなし。人気もない。…かなーりヒマ。携帯は圏外…。


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