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近畿の古刹巡り 2008年3月16〜18日

宝鏡寺

ほうきょうじ

京都市上京区寺之内通堀川東入百々町

京都市営バス「堀川寺之内」下車

マピオン

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宝鏡寺

烏丸通りを渡って向かいへ。本法寺で特別公開が開催されているが、その途中の宝鏡寺でも独自に特別公開しているので、ちょっと立ち寄ってみる。

上京区妙顕寺前町か宝鏡寺東町のあたりで見かけた自販機。

「究極自販機」とあり、どのメーカーのものでもない。扱っている内容が凄いのだ。

左画像は上の部分。上段には札幌ラーメン醤油味とみそ味、おしるこ、ミルクティー、「銚子風」おでん、とんこつラーメン、中華そば、しょうゆラーメン、カレーうどん。よくまあこれだけ特殊な缶があるものだと思ったが、「銚子風」おでんて聞いたことないなぁ…。さりげなくミルクティーが混じっている。気になるのは、おしるこの周囲に「冷やし麺」とあったこと。夏になればここがコールドになるのだろう。

下段には、あまざけ、秋葉原名物のおでん缶三種、肉じゃが、筑前煮。肉じゃがと筑前煮ははじめて見た。

一番の違和感は、「SOFT DRINKS」とあることだろう。ほとんどDRINKじゃないんだけどね。

右画像は下の部分。「TOBACCO」とあるように、かつてはたばこの自販機も兼ねていたのだろうが、23時以降深夜の販売が禁止されてからは箱型のお菓子を置くようになったのだと思う。

カロリーメイト、ミンティア、森永キャラメルはどこでも見かけるが、ボンタンアメは久々に見たので嬉しい。緑の箱の「兵六餅(ひょうろくもち?)」とその左の「さつまいもキャラメル」は初めて見た。関西ではメジャーなのだろうか…。

と、調べたところ、ボンタンアメ、兵六餅、さつまいもキャラメルはどれもセイカ食品の商品らしいが、ボンタンアメが全国展開なのに対し、兵六餅は九州のみの流通ということだから、関西であってもプレミア商品ということになる。兵六餅が食べたくなった京都在住の九州男児はこの自販機で買うべし。

なお、セイカ食品は鹿児島市の食品メーカーで、鹿児島名物「白くま」も製造・販売しているという。

…「セイカ食品」、この文字をどこかで見たなぁと思っていたら、中学の時の修学旅行で訪れた太秦映画村でのゲームセンターで友人が手に入れたプライズ「ポンカンアメ」に、「セイカ食品」と刻印されていたのだった。パッケージには各種スーパーカーの写真が印刷されていたが、中には二粒のポンカンアメと、何故か”軽トラック”のショボいプラモデルが封入されていた代物だった。その衝撃的な内容は今でも忘れない。友人と二人で笑いあったものだった…。懐かしいなぁ。

これも上京区妙顕寺前町か宝鏡寺東町のあたりで見かけた風景。展示館か、商店だったか…。よく覚えていない…。

小粋な感じがいい。

宝鏡寺ではただいま「春の人形展」を行っている。歴代皇女が住職となる門跡寺院ということで、歴代皇女の遺品である人形が所蔵されている。それにちなみ、人形展が行われている。人形展はともかく、右画像の柑橘系(夏みかん?)の樹木の向こうにある庭園が見たい。大きな堂宇は方丈。

玄関。その展示内容から、入ってから出るまで男性は私ひとり…。靴箱に乗っているブーツがそれを物語る。こんなもんかな。右画像は常時展示されているとおぼしきひな壇。

びっしりと苔に覆われた方丈前の庭園。手前にある平べったい石はやっぱり坐禅石だろうか。

うーん、木々の葉が落ちているからなのか、池がないからなのか寂しい感じがするなぁ。苔の色もずばり「モスグリーン」だし。

方丈内部。襖絵は探幽による「秋草の図」だという。この内部はいつも秋なのだ。方丈の中央の間だが、仏像はない。位牌があるだけだ。

方丈東側の間。こちらの襖絵には鶴。親と子がセットで描かれているのが興味深い。鶴の絵といえば長寿にかこつけて成鳥しか描かれていなかったりするが、ここでは珍しく親子で描かれているのだ。長寿だけを意識しているわけではないのだろう。

中央には黒光りした仏像。如来なのは確実だが、御簾のようなものが下がっていて下半身しか目視できない。足の付け根、太ももあたりが妙にボディコンシャスになっているので清涼寺式といっていいだろう。パンフレットには本尊を聖観音としている。

また、本尊の左前には日野富子の像が安置されている。宝鏡寺の北には、かつて後円融天皇の母である崇賢門院を開基とする浄土宗の大慈院があったが、現時では宝鏡寺に吸収合併している。崇賢門院は富子の親族であり、また富子自身も出家後大慈院に入ったこともあって、ここ宝鏡寺にその像が受け継がれているということらしい。

なお、この宝鏡寺は堀川通りに西接している。堀川通りの西は、現在西陣と呼ばれる地域。ここ宝鏡寺のあたりがちょうど応仁の乱の際に東西を分かつ地点となっている。

方丈裏の庭園。こちらは…枯山水だろうか。あるいは、向こうに茶室が見えるので、露地かもしれない。橋のように石がかけられているが、実際には水場などない。

歴代皇女がここで遊んだという伝えをアピールしていた。

方丈前庭よりずっといい庭園だ。

キジのつがいが描かれた杉戸絵。

犬の杉戸絵も! 右のじゃれあう犬がいいね。先ほど相国寺開山堂で見た杉戸絵と感じが似ているので、帰りしな受付の方に応挙の筆に拠るものか訊いてみたところ、やはりそうらしい。 これも垂れ耳なんだな。

ついたてにはスズメの群れ! これも可愛いなぁ…。えさに集まっているんだね。

スズメを連続して描くことにより、アニメーション的な動きを表現している。弧を描いて外側にふくらんで地面に止まる。

これも気になったので受付に作者を訊いてみると「え…?」と固まってしまった。多分これまでに言及したことがなく、また質問を受け付けたこともないのだろう。「ついたてなんですが…」としつこく訊いていたら「…あれはただの絵ですよ」なんて言っていた。「ただの」絵なんてないだろ。あなたが知らないだけ。

方丈をぐっと一周した後には、庫裡に戻るまでの間にちょっとした各種人形の展示があった。左は猿曳き人形。着物を着て、両手を上げているのが可愛い。手の先が猫のように曲がっているのもポイント。右はなんと「招きネズミ」だという。ブチのあるところは猫を模している。

庫裡では各種和人形が販売されていた。ウサギのお雛様がかわいかったなぁ。

さて、宝鏡寺を立ち去り、堀川通りに出た。次は本法寺。

本法寺手前にいきなり現れた庭園。作庭記が刻まれた石もあり、それによれば吉田充の作になり、非公開寺院の慈受院に所属するらしい。

この先には「茶道資料館」なるものがあった。この辺りには表千家不審庵、裏千家今日庵(どちらも非公開…)があるが、資料館は閉館していた。最近は茶道、といより「数寄」というものに興味があるので、是非とも見てみたいのだが…。

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