東南院
金峯山寺を後にし、吉野の奥のほうへと歩みをすすめていく。
旅館が多いが、桜の季節はまだ先なので、ヒマそうにしている。ただ、多くの客を迎え入れる準備は進んでいるようだった。
途中で見かけた多宝塔。特別に内部を公開しているとのことで、予定外だが、立ち寄ることにした。内部は大日如来が祀られていた。
吉水神社
こちらは現在神社だが、その昔は吉水院という寺院だった。画像に見えるのは、書院である。 |
吉水院には、義経と静御前、弁慶が身を隠したという伝説がある。また後醍醐天皇の行宮でもあった。さらに豊臣秀吉の吉野の花見の際に本陣となった場でもある。 内部には至るところに襖絵などがあり、絢爛豪華になっている。 |
御簾があるのが特徴的。先にあるのは、孔子、釈迦如来…そしてもう一人は誰か分からないが、三賢人の図だろう。
ここがこの書院一番高貴な部屋。違い棚、床の間、付け書院など、現代の住宅の源流である要素を備えている。右写真は後醍醐天皇の玉座。
襖絵だけでなく、障壁画も凄い。右は床の間。
書院からはあのでかい蔵王堂が見える。右に見えているのは仁王門だ。ちょっとした庭園もあり、風情たっぷり。
ここにもやはり役行者がセットで祀られていた。面白いのは、厨子の中に入っているのは行者だけということ。ということは、おそらく前鬼と後鬼は後付でセットされたものなのかもしれない。
やけに前鬼、後鬼の目が光るのでなんだろうと思ったら赤かった。かなり迫力のある像だった。右の髪型が凄い。
鷹の図。それぞれ同じ鷹が描かれてはいるが、それぞれが違う表情を持っている。 漫画のような表現方法だ。 |
一通り回った後は、吉水神社の神社たる拝殿を。手前には何か二体の神像が見えるが、何かよくわからない。随身かもしれない。 |