庄内・置賜・羽後・津軽巡覧 2005年5月2〜5日

今日は、秋田〜青森両県にまたがる五能線を走る観光列車「リゾートしらかみ」(白神山地に由来)に乗車し、弘前に行く予定。五能線は海岸線ぎりぎりを走るため、最も車窓の美しい路線の一つとして知られている。また逆方向の内陸部には白神山地も控えていて見所は多い。

今回、秋田8:28発の「リゾートしらかみ」1号に乗車するので早起き。相方と合流し、秋田へ。

秋田では30分ほどの待ち合わせ。朝食と昼食を調達し、乗り込む。

「リゾートしらかみ」はただでさえ人気列車、しかもGWということだったが、キャンセル待ちまでして今回なんとか往復のきっぷを確保できた。確認したところ、座席は最前部に近い好位置だった。


最前部と最後部はこのように自由に使用できるラウンジになっていて、景観を楽しめる。またここでとあるイベントが行われるのだが、それは追々紹介していこう。


車内の様子。車窓を楽しめるよう窓を極端に大きく作ってある。

 
早速食事…。左は相方の買った「牛めし」。絶妙の甘辛さ。右は自分の「わっぱめし」。舞茸が香ばしい。比内地鶏なのかはよく分からないが、鶏肉も。やさし〜いお味です。

秋田からしばらくは内陸を走る。メインの日本海はまだ。「井川さくら」という人名のような駅を過ぎたあたりから、干拓地である八郎潟が遠くに見えた。ぺったぺたの低地に葦がたくさん生えていた。

東能代駅で進行方向が変わった。ここから自分の乗っている車両が先頭となる。


能代駅に停車。「駅前旅館」という名の駅前旅館が見えた。途中下車してこんな宿に泊まってみるような旅もしてみたい。

バスケの街能代にちなんでバスケットリングがホームに設けられており、シュートに挑戦することができる。家族連れが多いため子どもが参加しているようだ。停車時間はわずかに5分だ。

 
能代を出ると段々と日本海に近づく。日本海からの強風を利用した風力発電機が立っていた。

次の停車駅はあきた白神。観光スポットも多く、五能線の主要な駅の一つとなっている。しかし、全線を走る列車が一日数本というローカル線のため、途中下車すると無為な時間を過ごすことになってしまう。そこで「リゾートしらかみ」の特定の列車には、その欠点を補うある工夫が為されている。

あきた白神、十二湖、ウェスパ椿山、深浦の四駅で下車観光後、同じ列車に乗れるのである。どういうことかというと、深浦まで走った後、バック運転し、再び迎えに来るという仕組みだ。このバック運転は時刻表には載っていないものの、実際には走っているということで「蜃気楼ダイヤ」と呼ばれている。

ただし今乗っている列車は「蜃気楼ダイヤ」を組んでいない。今回は弘前に行くのが目的だが、海も山も魅力的なスポットが多いので、今後是非利用したい。

日本海の景色が断続的に車窓に現れ、車内の客全員がそれに釘付け。すぐ前のラウンジに設けられた「かぶりつき」のシートも大人気、ひっきりなしに客が立ち替わっている。

 
荒々しい日本海の波に洗われたような岩が並ぶ。冬になったらさぞ厳しいんだろうなと思う。

 
すぐそばを車道が通っている。ここでもババヘラが点在していた。

 
この辺りは海岸沿いに車道もなく、人家もない。海に近づく人も居ないのだろうか、「遊泳禁止」の看板すらない。荒涼とした風景だ。

 

 


もうそろそろ日本海から離れる、という頃になってようやくラウンジの「かぶりつき」シートに座ることができた。

 
鰺ヶ沢駅で停車中にみた看板。りんごの青森にちなんだJRの文字のバックのイラストが可愛い。それでは、秋田県の駅の看板はいったいどんなイラストだったのだろうか?と考えてしまう。秋田県?きりたんぽ?

さて、鰺ヶ沢を出るともう日本海からは離れてしまい、魅力ある車窓はおしまいになる。しかしリゾートしらかみはまだまだ楽しみを残していた。


展望スペースとしての役割を終えたラウンジに演奏家が乗り込み、津軽三味線のライブが始まった。力強い音に圧倒される。


三味線演奏が佳境にはいったところで、木造駅に停車。ここは駅舎が巨大な遮光器土偶になっている珍駅。今回は無理だが、是非下車してその雄姿を拝んでみたいものだ。写真は駅前に立つ縄文風味(?)の住居。駅前には縄文式住居展示資料館である「カルコ」がある。「カルコ」って縄文語?また、遮光器土偶にちなんだ「しゃこちゃん温泉」なる日帰り温泉施設があるとか…。


木造駅前には、明治時代に建てられたような感じの建物もある。リゾートしらかみの観光ガイドブックには一切言及されていないが、そそられる物件だ。先の弘前にも明治の擬洋風建築が多い。このあたりは空襲を受けていないようだ。

 
五所川原で三味線演奏も終わり、あと一時間たらずで弘前。イベントも無くなり、ちょうど昼時なので秋田で買っておいた弁当を。自分はきのこと栗メインの幕の内風(左)。相方はほかほかになる釜飯(右)。なお、他のリゾートしらかみ列車では、土休日限定で五所川原〜川部の区間中、ラウンジにて津軽弁の語り部体験があるという。


弘前に近づくにつれ、雄大な岩木山が大きく見えてきた。まだまだ雪がたくさん残っている。

川部で列車は再び進行方向を変えた。あとわずかだが、弘前まで後向きになる。

弘前手前の駅は撫牛子。これで「ないじょうし」と読む。

そして弘前着。秋田を8:30に出て、弘前に到着したのは昼過ぎ。5時間近くの乗車はとても短く感じられた。5時間というのは、のぞみで終点博多まで着いてしまう、そういう時間。そんな時間をのんびりと絶景を見ながら楽しむ旅もまた格別だった。

ちなみにリゾートしらかみには、ここで紹介しなかった他の楽しみもある。車内では車掌に駅弁を注文することができ、途中駅で受け取ることができたり、四人がけのボックスシートには、靴を脱いで足を伸ばすことのできる仕組みがある。

本数の少ないローカル線という欠点を克服し、観光資源の豊富な五能線の魅力を最大限まで引き出したという点でこの「リゾートしらかみ」は評価されるだろう。


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