近江京師巡礼 2007年8月11〜14日

能登川からバスに乗り、石馬寺に向かう。

目的のバス停で降り立つと、じりじりとした熱を感じた。既に午後の一番暑い時間に入っている。水が欲しくなる。周りは店舗のようなものは全く見られないが、かろうじて自販機はあるので安心。

バス停から石馬寺まで徒歩。途中で見た地区のゴミ置場の中には、丸い掛け時計があった。かなり前時代的な代物だったが、正確に時を刻んでいた。ここに時計を置く意味はあるのだろうか? ゴミ捨ての時刻を守りましょうということか?

石馬寺


石馬寺も階段の多い寺だった…。この一番暑い時間にこの階段はキツいなぁ…。

折しも階段の下に車を付けて参拝しようとする家族に遭遇。娘(十五未満?)がこの階段を見て「うわー階段や〜…」と言い、それに対し母親が「若いのに何言うてんの。この前お城登ったやろ」と言っていた。

お城ってどこのお城だろう? 彦根城かな? とりあえず先に行かないと、後をのろのろと尾けながら登るはめになるので、一気に階段を駆け上がった。

きつい…。無理するんじゃなかった…。

ほうほうの体で境内到着。方丈で拝観を求める。


石馬寺の庭園。なかなか趣深い。右手は方丈。

続いて庭園左手にあるコンクリート造りの宝物館へ。さもありなんな感じの宝物館だ。内部には阿弥陀如来、十一面観世音菩薩立像×2、四天王のうち二体×2、大威徳明王、役行者、前鬼、後鬼が安置されている。


今回の目的はこのうち大威徳明王、すなわちヤマーンタカだ。乗っている牛が、右前足のみ一歩前に出している。これからすっくと立ち上がるのだろうか。

 
ヤマーンタカの足の指を一本一本調べたが、親指だけ持ち上がっているとかいう特徴は見られなかった。ここまで大きく、間近で見られるヤマーンタカは他に無いのではないか。


役行者とその脇侍の前鬼・後鬼夫婦。髭の老人像という典型的な役行者だが、なんだかヴァスに似ている。

 
役行者はもちろん細かく造像されているのだが、その脇侍の前鬼・後鬼夫婦も手を抜いていないのでなかなか好感が持てる。

さて、このコンクリート造りの宝物殿は平成12年に建てられたもので、現在「大仏宝殿」という名称だが、本堂ではない。


これが本堂。

この記録は、石馬寺に訪問してから2か月以上たった時点で書いているが、パンフレットと実際に見た堂宇の説明が全く合わず、混乱した。どうやらパンフレットは平成12年より前に作られたものらしく、説明が実情と合っていないのだ。

まず、コンクリート造りの宝物殿は実情では「大仏宝殿」だが、パンフレットには上の本堂を以て「大仏宝殿」としている。ちなみに、現在では上の堂宇は「大方丈であり本堂」となっている。

寺サイドは「大仏宝殿」と言っているが、臨済宗の寺であることを鑑みると大雄宝殿が正しいのではないだろうか。内部の阿弥陀仏はたしかに丈六だが、「大仏宝殿」なんて堂名は聞いたことがないので、勝手に作った名称かと思う。

 
境内の隅にある堂宇。何も説明もなく、内部に仏像があるわけでもない。今は位牌堂のようになっているが、パンフレットを読む限り、もともと役行者像が安置されていて、行者堂と称されていたらしいが、平成12年にコンクリート造りの宝物殿ができてからは、そちらに像が移されたために、今では旧行者堂という名称になっている。

どうやら宝物殿ができ、各堂宇でばらばらに安置されていた仏像を一か所に集めたので、それぞれの堂宇の名称が変わってしまったようだ。

行者堂は行者が移ったので「旧」行者堂となってしまい、大仏宝殿も丈六阿弥陀仏が移ったので、その名を使えず、移った先の宝物殿が大仏宝殿となった。つまり安置されている仏像が、堂宇の「名」を決定しているのである。ただし、丈六阿弥陀仏が移ったとしても「機能」は本堂なので、今でも本堂となっているのだろう。

さて、もう下山しよう。先ほど苦労して登った階段をすっと降り、バス停へ。

バス停近くの待合室にも、先ほどゴミ置き場で見たような時計が掛っていた。暑くてたまらないので、腰を落ち着けたいのだが、待合室は箱になっており、風通しが悪い上、クモの巣が張られていたので、遠慮して縁石に座った。

やがて来たバスで今度は八日市へ向かう。

八日市では40分近くの待ち時間が生じる。辺りに見どころもなく、することがない。幸い駅の中に休憩スペースがあったのでそこに腰を落ち着かせ、バスの出発を待つ。本当はビールを飲みたいところだが、我慢してソフトドリンクを。


八日市駅の待合室の天井には巨大な凧がつるされていた。象だ。後で知ったことだが、八日市大凧というのは有名らしい。毎年5月に凧上げまつりが行われる。この象の凧を「巨大」と言ってしまったが、畳100枚の大きさはザラなのだとか。

やがて来たバスに乗り込む。「ちょこっとバス」という福祉循環バスだが、これを使うと、次の訪問先百済寺へのアクセスが良い。やっぱり自分以外に乗客はいなかった。


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