両毛異境巡礼 2002年8月3日〜4日
8月4日(日曜日)
高崎ではちょっと早い昼食をとる。ソースカツ丼は群馬の名物になっているということなので、一二三食堂(ひふみしょくどう)という有名な食堂で食べることにする。
これがソースカツ丼。3枚の厚くて大きいカツに甘辛い醤油風味のソースがかかっている。カツとご飯の間にはきざみ海苔が載せてある。キャベツはない。ランチにはこれに牛乳亦はアイスコーヒーが付く。
迦葉山弥勒寺 群馬県沼田市
高崎から沼田へ移動。どんどんと山の中になっていく。数々の大きな川が谷間を流れ、いい感じ。
弥勒寺は天狗で有名な寺。天狗だらけの寺なのだ。
沼田は天狗に支えられた都市。天狗都市。沼田駅の看板もほら。
弥勒寺に到達するには沼田駅からバスで40分、終点で山道をさらに40分歩かなければならない。
途中まで普通のアスファルトの道路なのだが田舎道。周りは田圃、用水路、杉林。田園風景をしばらく進むと今度は完全に山の中へ入って往く。途中3軒ほどお土産屋があり、どれも天狗の面を売っている。凄く欲しかったけど、一番小さい面でも1300円。高いぞ。諦めて黙々と歩く。3軒目の土産屋は看板に「弥勒寺までの最終茶屋」と掲げている。車で来ている人なら別に気にもならないと思うが、歩いて参拝する人にとっては重要な問題だろう。これから寺までどれほどの距離があるのか分からない。ここで飲み物などを買っておくといいのかもしれない。でも土産屋まで歩くのさえ面倒なので無視する。
しばらく往くとアスファルトとは別に参道が現れる。その参道の途中に山門が現れた。
門の手前の両側に石の仁王が立っていた。
勿論門の中にも仁王はいる。二重の仁王。
結構立派な山門。後ろを見ると階段が。登れるようです。
まるで漫画のような顔。
門を出てもまだまだ山道は続く。寺までまだまだあるようだ。
また山門。そしてまたまた仁王が。悲しいね、ミラーが仁王に被ってる。仁王と雖も道路交通法には逆らえないのだ。
石。しかも平面仁王。迫力ないよ。ミラーの「注意」がもの悲しい。
山門を抜けたところに意味不明の石像が。
途中、こういう池もあった。山奥なのだ。
赤い橋が架かっていた。寺までもう少しなのかな、と思ったけど実はこれからまだまだだった。
もう一つ赤い橋が。その奥にまたまたまた山門。一体幾つあるの?
この後必死で昇り、やっと寺まで到着。
沼田市が見えた。
奥にあるのが中峰堂。この寺の二代目に使えた中峰という人を祀った堂。たぐいまれなる神通力を持った人だったという。
両脇には天狗が。左に大天狗、右に小天狗。小天狗の顔が面白い。
中峰堂の左には鐘楼。中峰堂と回廊で繋がっている。
中峰堂の奥は段々にたくさんの堂が連なっている。10年に一度のご開帳の時に、入れるそうだ。次のご開帳は平成17年4月28日〜5月28日。また来ます。
中峰堂。入口の左には天狗の持つ大きなヤツデが。凄い大きさ。
さあ、これがこの寺を「天狗の寺」たらしめている所以です。至るところ天狗、天狗、天狗だらけ。
量も凄いけど、大きさも凄い。もの凄い勢いで天狗が繰り出されている。
お返し面とお借り面。参道で買ってきた天狗の面を納める。祈祷済みの天狗の面を「お借り」し、後にまたここに来るときに持ってきて、「お返し」するというシステム。お金は不要。というわけで勿論天狗の面を持ち帰りました。参道で買うと一番小さくても1300円だったから、これはお得。
さて、持ち帰った天狗の仮面はこちら。
こうして壁にかけてみると凄いなぁ・・・。
できるだけ大きいやつが欲しいということで、左。右は、一番面白いやつを、という選択の結果です。
右のやつは、眉毛がだいぶ3Dです。
拝殿には階段が。ご開帳の時に登れるのだろう。あと3年。絶対来ます。
下駄の底みたいなかたちの天狗。この天狗現象は凄い。沼田市は天狗に支えられた街なのだ。天狗経済。
本堂の通路をくぐるかたちで抜けていくと、
先には迦葉堂がある。シャカムニの弟子カーシャパを祀っている。この弥勒寺の山名は迦葉山。シャカムニの弟子の名前から取ったらしい。なんか畏れ多くない?その上天狗だもんなぁ。
朱印を貰った。天狗の寺らしくヤツデの印が。
山道を下る。帰りも大変。
バス停の待合小屋ではこんなポスターが。沼田市では昨日から「沼田まつり」が執り行われているらしいのだ。弥勒寺から巨大天狗面が降りてきて、御輿に担がれるようだ。しかも、女性しか担げない。なんとなく意味は分かりますけどね・・・。セクハラじゃねぇのか?担いでいる女性が喜んでいるのが不可解。どうかしてます。
バスに乗っていて目にした看板。「テングランド」・・・。どういうテーマパークなの?行きてぇ!行きたいので調べたら、もう廃業しているという。うーん、残念。天狗の楽天地を想像していたのになぁ。また造ってくれないかなぁ。めくるめく天狗世界。
沼田駅に到着して真っ先にキオスクへ。適当にガムを買って大きなビニール袋を所望。天狗の面を入れるためだ。文明社会にこのまま天狗の面を露出させて戻るわけにはいかないのだ。
沼田駅のホームにも巨大天狗面が。ああ、ここまで来ているんだなぁ天狗現象。天狗経済。
これで終わり。帰途に着く。いやぁ、群馬って凄かったなぁ。さざえ堂もあれば達磨も天狗もある。達磨経済、天狗経済で支えられた群馬に別れを告げ、再訪を固く誓う。
帰りに佐野に寄って佐野ラーメンを食べる。
佐野駅近くにあった「満州園」。一応清朝史をやっているものとしておさえておきたかったのです・・・それだけです。できればここでラーメンを食べたかったのだけど、やってませんでした。ロゴがいいね。「酒!食事処」酒の次に感嘆符が付いているのが好いね。
駅から歩いてすぐの「じゅん亭」というところでラーメンを食べることにしました。これは葱ラーメン。手打ちの麺、しょうゆ。美味しかったよ。
JR東日本のパンフレットに載っていた、佐野市にある普門院の写真。真ん中は延命地蔵菩薩、脇侍はチュータカとキンカラだけど、この両童子のポーズが素晴らしい!!ラブリー!是非行きたいところだけど、もう既に時間は遅くなっている。再訪したときに絶対行く。
帰り、石下というところで見つけた城。暗かったのでこんな白黒になってしまったけど。
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