相模禅寺巡礼 2003年8月23日

川崎まで行って、鶴見に一駅戻った。

總持寺

次の訪問先は曹洞宗の大本山。永平寺と同列ということになっている。鶴見駅からすぐ、そうでなくても何らかの案内が出ていて、それに遵っていけば簡単にたどり着けると思っていたが、迷った…。とりあえず駅から適当に、北西方向に歩いてみた。すぐに登り坂になり、別の道を探そうと思ったが、お寺は少し高いところに建っていたりするもの。午後二時を回って暑さがピークを迎えていたが、少し我慢して歩いてみた。

横道から黒衣の三人が出てきた。きっとこの横道に入れば總持寺に行き着くだろう。

坂を上りきり、巨大な建物の側を通ると、境内の中心部に行き着いた。

さっそく総受付のある寺務所に入る。内部はとても黒い。庫裡に相当するお堂のようだ。お堂というには大きすぎる。香積台という名が付けられていた。「香積」は僕の好きな『維摩経』に出てくる仏国土の名前だ。総受付と書かれた方へ向かうと、黒衣の人たちが黒いパソコンを使って寺務を行っていた。とても大きい組織の片鱗を見たような感じ。一緒に行った友人はサイバーモンクと言って大喜びしていた。

拝観をお願いしたが、拝観時間を過ぎているとのこと。一時間ごとに諸堂案内をしていて、最後の案内の15:00を過ぎていたのだ。しかし特別に手配をして頂き、なんとか案内をしていただけることになった。

待合室には能登時代の總持寺に関する資料、また現在の總持寺祖院についての簡単な説明があった。冷房が効いていてとても快適だ。そのうちおばさん三人が入ってきた。この人たちも拝観希望なのだろうか。係のお坊さんがやってきて、資料をくれた。結局拝観するのは僕ら二人のみ。なんだか申し訳ない感じ。

まず玄関に立てかけられている巨大しゃもじと巨大すりこぎ棒の説明を受けた。入ってくるときには全然気が付かなかった。これは凄い。


次に「百間廊下」を通った。東西の諸堂を繋げているとても長い廊下だ。この廊下でまず説明されたのは、床の光り具合。毎日この長い廊下を二度雑巾がけしているのだという。鏡のような床の反射具合、分かるだろうか。ちなみに前を歩くのは案内をしてくださったお坊さん、そしてこちらを向いているのは一緒に行った友人。

この百間廊下には途中三つの門があり、それぞれ東から西の方向に「金鶏門」(朝を意味する)、「中雀門」(昼を意味する)、「玉兔門」(夜を意味する)と並んでいる。門の順番は太陽の動きと一緒になっていた。

ちなみに總持寺の諸堂は回廊で全て繋がっており、一周することが可能。右周りに諸堂を案内された。右遶と関係があるのだろう。右周りでなければ、上の三つの門が朝、昼、夜という順にならない。


真ん中の門である中雀門で北を向くと仏殿が遠くに見える。大雄宝殿(黄檗宗でよく使われる呼称)ともいう。いわゆる本堂。そして、南を向くと向唐門という桃山様式の門が見える。

これは百間廊下とは逆から見た向唐門。

百間廊下を抜けると、總持寺の西の部分に行き着く。まず案内されたのは衆寮。一般の参禅の為に開放されているとのこと。実際に数人が座禅していた。衆寮の中心には千手観音像准提観音が安置されている。座禅中は失礼だと思ったので撮影を自粛。  
【追加】めきゅさんより、中央に安置されている仏像は准提観音とのご指摘を頂きました。ありがとうございました!2003.10.21.

 
次は大僧堂。僧侶の修行道場。一畳が雲水一人の修行スペース。ここで座禅し、食事と睡眠を取る。全ては修行ということか。畳の上には黒くて丸い座布団が置いてある。座禅の時、姿勢を整えるために使用するのだとか。ここの中心にも仏像が安置されていた。どの仏(いや菩薩だろうか)なのかは失念。
【追加】めきゅさんより、中央に安置されている仏像は僧形文殊菩薩とのご指摘を頂きました。ありがとうございました!2003.10.21.


時を知らせるおなじみの魚板。


次は鐘鼓楼…の入り口。係の僧侶以外は立ち入り禁止。回廊の上に鐘鼓楼が乗っているということのようだ。

次は放光堂。壇信徒の位牌がびっちりと並べられている。能登より引っ越して最初に出来たお堂。ここも撮影は自粛。

 
そして、いよいよ目当ての地下通路だ。壁には法要の写真が架けられていた。エアコンも完備。床にはカーペットが敷かれていて快適だ。この地下通路は放光堂と、先ほど百間廊下から見た仏殿と、大祖堂(祖師堂)を連絡している。百間廊下とこの地下通路を使えば雨に濡れずに三門以外の全ての諸堂間を移動することができる。


地下通路の途中には分岐が。この階段を登った先は仏殿。一般人が仏殿に立ち入ることはできない。ただ一人与謝野晶子のみ立ち入ることが許されたのだという。彼女は仏殿の床の、ちり一つなくきれいに磨かれている様を見て足を踏み入れることを躊躇したらしい。

 
地下通路の終わり。東部分に戻ってきた。この階段を登りきると大祖堂。いわゆる祖師堂。總持寺で一番大きいお堂だ。なんでも畳千畳とか。大祖堂の地下は瑞応殿といい、様々な用途があるらしい。かなり広そうだ。

大祖堂はいつでも一般に開放されていて、お勤めなども見学できるのだとか。写真撮影は自粛した。

東部分には侍局という禅師の住まい、倚松庵という茶室、紫雲台という広間を案内された。紫雲台にはガスが引かれていた。禅師が壇信徒と会見する場ということで、ここで食事会などが催されたりするのだろうか。襖絵は見事なもの。

紫雲台を過ぎると案内も佳境。案内はなかったが、途中東司を通過。ウッチュシュマの像が安置されていた。

最後に日本一の大きさだという木造大黒天を案内された。結構ぶきみ…。これで案内は終了。お坊さんにお礼を述べて香積台を出た。

 
三門。楼上には観音菩薩、地蔵菩薩、十六羅漢などが安置されているとのこと。右写真は入り口。

他にもたくさんのお堂、鎮守らしき小さな神社があったが、暑いのと疲れていたので今回はパス。

いやあ、何もかも大きいお寺でした。全てのお堂が回廊・地下通路で繋がっているのが格好いい。祖院もそうだし、永平寺もそうだ。曹洞宗はこういうのが多いのかな?祖院も永平寺にも行きたくなってしまった。

駅へ戻る途中でワンダーランドを発見…。

 
これは凄い…。「どうぞ中に入ってご覧になってください」とあったので少し見ていくことにした。どうやら總持寺御用達の石材店のようだ。


酒呑み狸。ふてぶてしいぞ。白目が少し怖い…。


これも怖いぞ。


孤独なカッパ…。体育座り。自殺しないようにね。


怖いよ!

最後でなんとかオチを付けることができた。

この後金町の友人宅で少し過ごした後、帰宅した。

友人を巻き込んでの異境巡礼だったけど、彼も結構満足していたみたいだ。特に總持寺が気に入ったらしい。今回は偶然禅寺ばかりを回った。どれも興味深いお寺だった。これからは能登の總持寺祖院、永平寺など北陸の物件も訪問してみたいと思う。やっぱり禅寺はいいなぁ。


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