10日 月(6日目)

鯖江から福井へ向かう。車内は通勤・通学客で埋まっていた。30分ほど乗れば福井なのであまり気にならない。

今日最初の目的地の永平寺に向かうには、福井でえちぜん鉄道という私鉄に乗り換え、永平寺口駅で下車、そこからさらにバスに乗り換えなければならない。ついこの前までは、福井から永平寺まで直通の永平寺線があった。しかも鉄道会社は京福だった。2001年、電車の正面衝突事故を起こした後、営業停止しバスによる代行運転へ。今年の夏、えちぜん鉄道という第三セクター会社が代わって運行が開始されたのだが(これによって京福は京都のみの鉄道会社となった)、永平寺線は復活されなかった。会社にとっては採算がとれないのだろう。永平寺参拝客にとっては乗り換えが多く交通費と時間が余計にかかるので難ありだ。福井駅からの直通バスが一番便利だが、本数が少ない。

JRから京福の福井駅に乗り換え。福井に到着する電車からはたくさんの通勤・通学客が吐き出されていく。一方福井から離れていく電車には数えるほどしか客がいない。こんなにも差があるのか…。途中でも乗ってくる人は皆無で、客は降りていくばかり。永平寺口に到着する頃には自分を含めて3,4人ほどになった。

永平寺口で降りた客は自分だけ。平日の朝とはいえ、公共の交通で永平寺に行く人など今どきいないのだ。人気のない駅。線路を挟んで向こう側のホームから「永平寺へ行かれるんですか?向こうのバスですよ。」と駅員の声。長閑だ。永平寺線について少し聞いてみると、「もう廃止したよ。線路も取り払っちゃっているから。」とのこと。やはり復活は望むべくもない。2,3分もしないうちにバスがやってきた。乗ったのは当然僕一人。しかも途中で乗車した人もなく、結局貸し切りバスだった…。こんな調子だから廃止になったんだなぁ。

永平寺

福井駅から直通バスで永平寺門前バス停下車すぐ、もしくはえちぜん鉄道永平寺口駅下車して京福バスで永平寺門前バス停下車すぐ 地図


バスから降りるとそこは永平寺の参道入り口。紅葉はもう少しで見頃といったところか。永平寺川という小さな川を渡り、境内へ。


永平寺の伽藍。この図を見るかぎり平面だが、実は山の傾斜面に建っている。主要なお堂がすべて回廊で繋がっている。


ゆるやかな上り坂の参道を進む。修行僧達が掃き掃除をしていた。写真に少し写ってしまっているが、メインは参道ということで。このお寺においては、修行僧を意識的に撮影することを遠慮しなくてはならない。皆さん真剣に掃除している。

通用門に受付がある。ここで拝観料を納める。

なんと通用門の内側にひっそりと隠れるようにATMが!!


通用門を抜けて振り返ったところ。黄色に紅葉した木の奥が通用門。

 
通用門向かって右に建っている報恩塔。


総受付で永平寺オリジナルスリッパに履き替え。座敷で修行僧から伽藍の説明と、諸注意を受けた。


最初に傘松閣なるお堂。参拝客や研修のための控え室・宿泊施設らしい。天井画がすばらしい。照明は何故かシャンデリア風味。


次は東司。いわゆるトイレ。不浄を清めるウッチュシュマが祀られている。


東司を抜けると主要伽藍を結ぶ回廊に出る。山の傾斜面に建っているので階段になっている。


これは僧堂。修行僧の寝起き・座禅行の場。多分入れなかった。

 
承陽門の奥には承陽殿(左)。右はその内部。道元の廟所。


室内にわき水。ちょろちょろと音が聞こえる。

 
法堂の内部(左)。伽藍の一番上に位置する。右は法堂の入り口から見下ろしたようす。手前の回廊は一文字廊、その奥は仏殿。

 
法堂から斜め左下に見える回廊。下りです。

 
一文字楼(左)。右は一文字楼中央から見た法堂。

 
これは仏殿。内部の須弥壇は禅宗によくみられるもの。

後半はページを改めて…


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