上田駅から今度は上田交通別所線というローカル私鉄で、宿泊地である別所温泉に向かう。さっきのしなの鉄道も同じローカル私鉄で、同じ駅舎にあってホームも10メートルしか離れていないのだが、上田交通のほうはなんだか残念な感じ…。くすんでみえる。


つまり、経営が逼迫しているのだ。様々な努力をしているが、それでも目標売上には届かず万年赤字、そして開業から80年経った今もう限界なのだという。うーん、客に困窮を訴えるとは…。

別所線の構内には、別所線を撮った写真が掲示されていた。次の電車までたっぷり時間があったので、眺めてみる。…なんだかおかしいぞ。2人の若い女性モデルが不自然なポーズと構図(りんごに口づけしてたり、一輪の花を両手で持っていたり…)で撮られており、その上「待つわ」とかいう気持ちの悪いタイトルが付けられていたのである。一体どんな撮影会なんだ?とよく見てみると、偶然に見切れてしまった駅設置のミラーには、たくさんのカメラオヤジの固まりが写っていた…。こんなポーズをさせられたあげくにオヤジたちに群がられたモデルに合掌。

うーん、なんとかして盛り上げようという気概は存分に伝わってくるのだけど、なんだか間違った方向に行っちゃっている感じがするなぁ。これじゃ一般人はひくぞ。頑張れば頑張るほど痛々しい…。

上田から別所温泉までは570円。フリーきっぷが1140円で売られていた。単純往復と同じ金額だが、乗り降り自由で、その上2日間有効とあらば買わない手はない。フリーきっぷには簡単なイラスト観光マップが付いていた。頑張っている。

宿泊客(観光客)をターゲットにしたフリーきっぷがあるし、ローカル私鉄としては十分に本数はあるのに、一体どこが悪いんだろう。なんだかかわいそうになってきたな。

時間になったので電車に乗り込む。乗客があまりいないのかと思っていたらそれなりにあった。見た感じでは地元の客がメインかな。しっかり地元に根付いているじゃないか。昼下がりにこの乗客数ならローカル私鉄としては十分だと思うのだが…。もっと客のいない路線を知ってるぞ。電車は10kmの距離を30分かけてゆっくり走る。

雪は相変わらず降っているが、ワンマン運転のため一番前のドアしか開かないために車内は保温されていて快適。…あ、そうだ、話題づくりに女性運転手を募集してみりゃいいんじゃないか?

客はほとんどそのまま終点別所温泉駅で降りた。駅には旅館組合でやっている共同の送迎バスが待ちかまえていた。各旅館を周り、おろしていくという寸法。

まだ15時前だが、チェックイン。14:00からチェックインが可能だそうだ。部屋を案内され、お焼きを出された。…うーん、まずくはないけど、決しておいしくはないかも。レンジで加熱しましたー、って感じ。でも部屋は十分に広くて感動。


窓の景色もいい。そして夕食は部屋食(!)との話。この旅行プランの特典として別所温泉厄除箸をもらえた。厄除けと箸の関連性が分からないが、かなりしっかりとした箸なので普通に嬉しい。

お茶を淹れて一息ついたところでさっそく、「信州の鎌倉」と呼ばれる別所温泉の物件を見て回りますか!雪もいい感じに降ってますしね。

フロントでマップを貰い、傘を借りて出発。


これは旅館の近くの共同湯「大湯」。いい感じに湯気が立ってますな。ここ別所温泉には三つの外湯があり、今回利用したフリープランには外湯券が付いていて無料で入ることができる。ここには後ほど入りに来る予定。こういう外湯ってどこの温泉街でも寺院建築だね。渋温泉でもこんな感じだった。野沢温泉でもこんな感じの外湯があるらしい。四国の道後温泉の外湯も見てみたいな。

北向観音堂

長野県上田市大字別所温泉 上田交通別所線別所温泉駅から徒歩6分 地図

旅館から3分ほどで最初の北向観音堂に到着。天台宗。古そうだが、いつ頃創建されたお寺なのかはちょっと分からず。


これが本堂(観音堂)。善光寺参りと対として、ここ北向観音堂にお参りするのがお約束となっているようだ。善光寺だけでは「片参り」なのだとか。坂東三十三カ所のお礼参りでここに来ることもあるようだ。どのパンフレットにも「『北向』の名の通り北を向いている」と書かれてあるが、実際は西より。北北西かな。上のマピオンの地図を見れば分かる。参道が北北西に向かって伸びているでしょ。もっと分かりやすいのはこちら(its-mo Guideの地図)


こちらは本堂とくっついている不動堂。中には入れなかったが、中から太鼓の音が聞こえていた。どうやら壇信徒を対象に祈祷をやっているようだ。


本堂と不動堂はこのように繋がっていて、壇信徒たちがぞくぞくと本堂の方へ入ってきていた。紛れ込めば不動堂内部に侵入できそうだったが、逆行しなくてはならないし、目立ちそうなのでやめておいた。

さて、このお寺の見どころは上の観音堂と不動堂ではない。

これを見ろー!見事なかけっぷりですな。床が直接地面についていません。全くの空中楼閣です。大したもんです。この薬師堂のテラスにどうにかして立ってみたかったのですが、雪深くて手(足)が出ませんでした。入口はなんとか分かったのですが、だいぶ大回りをしなくてはならないみたいです。


凄いね。観光パンフレットやガイドブックには観音堂の写真ばかりが載せられていて、こちらの薬師堂の炸裂ぶりはあまり世に知られることはない。薬師堂の写真を載せれば、すげー!とか思ってたくさん人が集まると思うんだけどなぁ。もっと推してみようよ。

懸け造りは土地のない山岳にお堂を建てようとするときに採用される建築方式で、山で土地を確保する土木技術が発達していなかった古代に多くみられる。この薬師堂はそうとう古いのかも。僕はこう推理する。まず温泉が最初にあったと。そしてそれを仏徳として捉え、まず薬師堂が建てられた。その後人気の高まった観音菩薩がやってきたんじゃないかなぁ。現在、北向観音堂は独立したお寺じゃないそうで、近所のこれまた観光寺の常楽寺の飛び地境内ということになっているそうだ。

 
境内には愛染堂。あまり強そうじゃない愛染明王でした。


このお堂はちょっと名前が分からない。

 
中には仁王さんが。ここの仁王はいたってマトモでした。ただ少しお腹出し過ぎな気がするけど。ビール腹?で、ところでこのお堂って何ていうの?仁王二体だけが安置されたお堂を僕はここ以外に知らない…。普通仁王は門に収まっているものなのだが。


他に百体観音堂。この長屋に沢山の観音菩薩像がひしめきあってましたとさ。

さて、次のお寺に向かおうか。温泉街にありがちなお土産や小道を抜けると、残り2つの外湯が。
 
左は大師湯。慈覚大師由来の湯なのだとか。先ほどの北向観音にも慈覚大師によって創建されたという伝説がある。まぁ、こんな話は全国にいくらでもあるわけで、彼が光速で動く超人でないかぎり無理な話なんだけど、そういう伝説をくっつけて由来をはっきりさせなきゃならない程古いことは確かなんだろうな。右は石湯。天然の岩間をそのまま利用したものなのだとか。

外湯券はいくらでももらえるから、その気があればこの2つも攻略できるが、旅館から歩いて10分ほどの場所にあるのでせっかく暖まっても湯冷めしてしまい、意味がないので攻略は現実的ではない。この2つは諦めるしかないか。

さて、次は安楽寺だ。


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