神保町駅から表参道駅に移動。善光寺は表参道駅A3出口からすぐのところにある。
本堂へ上がり、中を覗く。誰もいない。扉も開かない。寺務所に入ってお願いすると・・・
老齢の尼さん「事前にご連絡頂ければ・・・」
僕「・・・(え?)」
老齢の尼さん「・・・」
僕「・・・そうですか・・・分かりました。失礼します・・・。」
老齢の尼さん「・・・はい」
と扉を締めてしまった。・・・。うーん・・・。一度山門を出たが、やっぱり諦めきれない。もう一度事務所へ行ってお願いをする。
今度は違う尼さんが出てきた。
僕「すみません、つい先ほどもお願いしたのですが・・・。なかなか来ることもできないので、無理を承知で、戒壇巡りをさせていただきたいのですが・・・」
若い尼さん「分かりました。それでは本堂正面入口にお越しください」
やった!本堂の扉を開けてくれて、戒壇巡りまで案内して貰った。戒壇巡りの入口は扉があって、それを開けると漆黒の闇が待っている。全然見えない。
若い尼さん「それでは、右手をこっち、右の壁を伝って歩いて下さい。」
僕「(・・・え?)こっちって・・・(どっち?)」
取り敢えず右手を右の方向へ伸ばし、当たったところに手を付ける。全然見えないし、自分が一体どの方向を向いているのかさえ分からない。しかし!
若い尼さんは「いや、こっち」と言うや否や僕の腕をつかみ、全く逆方向の壁に付けた。尼さんには全て見えている!!びっくり・・・。幾ら目を凝らしても見えないものは見えない。修行を積んだ人は見えてしまうのか・・・?仏教の修行の結果神通力のような不思議な力を得る、ということはないと思っているけど、これには参った。
あまりのことにしばらく体が動かなかった。尼さんに促されたので進む。もうなにやら訳が分からない。
尼さんの声がしなくなった。附いてこないらしい。少し進んだところで左手を伸ばして、通路の巾を調べる。1.2mくらいはあるようだ。木材ではない。
戒壇巡りとは、暗闇の中を進み、途中にあるという「極楽の鍵」という錠に触れ、阿弥陀如来との縁に拠るという宗教体験。「極楽の鍵」はまだまだ先だと思っていたら・・・。
「鍵があるんですが・・・」と前方からいきなり尼さんの声がした。尼さんは後ろに居ると思っていたからびっくりした。先回りしていた様子。まさか途中で僕を追い越したわけではあるまい。僕は「え?・・・ありました?え・・・?ひょっとして、もう通り過ぎちゃいました?」と混乱してしまった。手を大きく動かし、鍵を探す。すると尼さんの言う通り、すぐ近くに鍵があった。尼さんには僕の位置が分かるようだ。絶句。
しばらく進むと尼さんの声が大きくなっていった。尼さんはすぐ近くに居るようだが、やっぱり暗闇で全く目視できない。
戸惑いながらも戒壇巡り終了。戒壇巡り自体はすぐに終わってしまい、小振り、という印象を受けた。しかし、尼さんの超能力?に仰天。
「あ、あの・・・お見えになるんですか?」と恐る恐る訊いてみる。
尼さんは意味深気に「・・・。」と黙して答えない。大変だ!
尼さんにびっくりしつつ、朱印をお願いする。
寺務所に戻って朱印帳を受け取る。「お幾らですか?」と問うと「お気持ちで結構です」とのお答え。値段を言われなかったのは初めてです。感動して300円お渡ししました。ここの戒壇巡りは本来なら連絡が必要とのこと。無理を言ってすみませんでした。ありがとうございました。
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