地下遍照金剛殿(玉川大師玉真院)
表参道駅から二子玉川駅へ移動。半蔵門線は東急田園都市線と直通になっているので移動は簡単。
二子玉川駅から10分ほど歩いたところに目指す玉川大師はある。ここの地下霊場がとびきりらしい。「地下遍照金剛殿」って名前も炸裂してます。格好いい。
これが玉川大師。階段をのぼって高いところに建っている。地下霊場の為に高く造っているのだろう。
中に入ると人々が正座して住職の言葉に耳を傾けている。どうやら説法しているらしい。
左の方に階段が見えた。寺の職員に話して、地下霊場に入る。朱印帳を預け、100円を置き、住所と名前を記帳してから中へと入る。
入るといきなり前方に梵字が。キアイが入ってます。
入ってすぐ暗闇が待っている。まるで戒壇巡り、っていうか、そういや戒壇巡りそのものだったね・・・。いきなりゆるい昇り坂や降り坂が繰り返される。微妙なカーブもあって、方向感覚、位置感覚がすぐに麻痺した。無粋かと思ったけど、フラッシュを焚いて写真を撮ってみた。
左の写真のところでターンして、右。
上のターン部分の上部には絵が書かれていた。雲。ここは暗闇で見えないのに、ここまで書き込んでいるのだ。
壁にはいっぱい文字と絵が書かれている。ここは少し光が入っていてうっすら見える程度。奥の方から光が差し込んでいる。その奥には脱衣婆が居た(右写真)。
やっぱり迫力あります。フラッシュ焚いているからしっかり見えているけど、実際は微かな光だから結構怖いよ。
再び暗闇に。しばらく進むと地蔵が居た。地蔵は一つ奥の通路にあって、今はまだこの開いているすきまから見ることができるだけ。いずれ地蔵の直前を通過することができる。参拝者が他にもたくさん居れば、この奥、すなわち地蔵の前を通過する人を見ることができるという仕掛け。
地蔵の前を過ぎると再び暗闇に。これは暗闇の中で突然右手に触れる五鈷杵。阿弥陀の極楽の鍵に対し、ここは大師信仰らしく。
暗闇の部分のみ、このように緩いカーブや坂道になっている。やらしい造りだ。
これも実は暗闇の中。暗くて見えない部分にも文字が書かれている。芸が細かい。
ここの部分には完全に参った。奥に進めば進むほど通路が狭くなるしかけ。しかも、いくつかの壁が重なるようにして通路を阻んでいる。壁と壁との隙間を入っていく。一番狭くなるところは、体の大きい方は通れないんじゃないか?と思うほど狭い。
光が差し込んできたところで下にあった小さい窓。別の通路が見える。頑張ればこの壁の向こうへ行けそうだが、順路を守ってこのまま進む。どうせ後でまたこの窓と再開するのだ。この地点をA地点とする。
ここが地下仏殿のメインエリア。四国八十八ヶ所、西国三十三ヶ所それぞれに一体ずつ空海像と、その背後に観音像がある。
涅槃仏。右の龍が気になります・・・。写真を観てはじめて存在に気付いた。
涅槃仏の上の大日如来。「秘仏」じゃないじゃん。思いっきり見せてます。
八十八ヶ所、三十三ヶ所のミニ霊場を突き抜けると、そこに空海像が。これが本尊。
本尊の上、天井には鳥の絵が。これはなかなか。
ありました。小窓と再開。A地点です。小窓の先に参拝者の脚が見えて、奥行きを感じさせるという仕掛けでしょう。大したもんです。
再び暗闇に入る。ここもゆるい昇り坂。
少し明るくなってきたところに橋の下で眠る空海が。
これは先ほど奥に見えた地蔵の間。右手に地蔵が居る。線香立てを隔てて通路が分けられている。大したつくりです。
賽の河原。でもキューピー人形とか、微妙な表情の鬼とかいますけど・・・。
薄暗いところにいっぱい書かれている。肉眼でも微かに見える。
出口付近に空海の間。天井からつり下げられている飾りがアパートの古い傘つき蛍光灯照明みたいなんですけど・・・。
いやぁ凄かった。驚異の地下仏殿。大袈裟ではなくて、本当に面白かった。
朱印を受け取り、本堂を後にする。
境内には巨大な空海像が。
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