右手に白い大きな物体が見えてくると、ぼちぼち大船駅に到着する。白い大きな物体とは、すなわち大船観音。
ここ大船駅前で一メンバーと合流。そして寝坊したメンバーから連絡が入る。寝坊メンバーとは先の久里浜で合流することにした。
大船からバスに乗り、田谷の洞窟を目指す。定泉寺というお寺の境内にある手彫りの洞窟密教伽藍。全長1km、うち一般公開されているのは250m。内部には仏像が300体、川も流れている。
洞窟前という分かりやすいバス停で降りた。しかし寺が見あたらない。ラドン温泉があるだけ。寺はラドン温泉の駐車場の脇の小道の奥にあった。分かりにくい。
受付で田谷の洞窟について詳しく記した本が売られていた。凄く欲しかったので、洞窟から出た後必ず買うということをおばちゃんに約束し、入洞する。
各自蝋燭を携え洞窟内を進む。でも実は洞内には照明があって、基本的に蝋燭の灯火は必要ない。入口から10m程にある蛍光灯の周りだけにはシダが生えていた。何故洞内に植物が、と思ったがこの位の光があれば大丈夫なのだろう。たくましいね。この洞窟の営業時間は9:00〜16:00。なるほど、蛍光灯の点灯は日の動きと同じなのだ。入口から風によって、もしくは入洞者にくっついて胞子が飛んできたのだろうか。
蝋燭を持って進むのだ。
なんかちょっと幻想的やね。ちょっと迷路チック。何度か軽く迷った。
これは弁天窟。
「蓮はきたない泥沼できれいな花を咲かせる云々かんぬん」
このマイトレーヤは何故か法隆寺チック。半迦思惟?だったっけ?
立入禁止の場所があって棒で仕切られていましたが、所詮棒。くぐって少し先に行ってみました。洞内の照明が届かなくなった辺りで左右に道が分かれていました。蝋燭の灯りを消さないようゆっくりと辺りを照らしてみましたが、まだまだ先へと続いているようで、深淵なる闇が広がっていました。この辺りでも蜘蛛の巣がかかっていましたが、こんなところで餌が取れるのでしょうか。なんだか生命のたくましさを感じました。「腕白でもいい、たくましく育って欲しい」という丸大ハムのCMを思い出してしまいました。と感傷に浸っていると、一メンバーがおもむろに蜘蛛の住居兼商売道具を蝋燭の火で焼きはじめやがった!!おいおい。このT字路で引き返しました。
洞窟内はいくつかの部屋があって、それらが迷路のような通路で繋がっているといった感じ。まるで蟻の巣。小部屋は円筒状になっているのが多く、梵字で胎蔵界曼陀羅、金剛界曼陀羅が描かれていたり、仏像が祀られていたり、四国八十八ヶ所、西国三十三ヶ所、坂東三十三ヶ所、秩父三十四ヶ所の観音たちが壁画として描かれたりしている。中には絵で十二支の動物が描かれている部屋もあり、その部屋の天井には丸い金具がぶら下がっていました。ここに鐘が吊されたりしたのでしょうか?
さて、約束通り洞窟の解説本を買う。吉田孝『現代名刹シリーズ1 鎌倉の密教地底伽藍 田谷の洞窟』宗教工芸社、逗子、1977。1000円也。多分他では買えない。すっかり田谷の洞窟ファンになってしまった僕はポンと1000札を投げ出した。ファン本。これでサインが入ってたらなぁ(誰のサインだよ)。
こんな本なかなか売れないだろうなぁ、と奥付を見ると6版。・・・売れているのだ。「現代名刹シリーズ」の1らしいが、2以降はあるのかい??
と、ここで一メンバーがなにやら怪しい巻物を購っていた。どうやら昔に描かれたこの洞窟のマップらしい。これはファンとして買わねばなるまい。少し食い気味に請求、そして購買。マニア買い。
受付の横にこの洞窟・寺グッズが展示されてあった。中には扇子も。なんだかアイドルのライブみたいだ。「タッキー」とか「あみ」とかの顔写真とかがプリントされてるうちわ(しかも海賊商品とかね)みたいじゃないか。ああ、やっぱファングッズなんだなぁ、とつくづく感じた。すっかり僕は田谷の洞窟のファンになってしまった(でも扇子は買ってないよ)。次回は隣のラドン温泉にも入ろうと、再訪を固く誓ったのだった。
っていうか、ラドン温泉のラドンって何?ラドンって確か希ガスの一種で、自然放射性物質じゃなかったか?しかも常温で気体、無職、もとい無色、無臭。怖いよね。知らぬ間に被曝。平砂宿舎とかラドンの侵入がありそう。特にスラムとか。ラドン温泉って何なんだろうね。ワカランナー。
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