田谷の洞窟

 朝もはよから6:15、集合。皆さん早起きお疲れさまでした。

 右手に白い大きな物体が見えてくると、ぼちぼち大船駅に到着する。白い大きな物体とは、すなわち大船観音。

 戦前に護国の目的で建造が始まったが、完成をみることなく終戦を迎え、その後工事は中断したまま、昭和40年代になって再開され、漸く完成したという履歴がある。結構苦労人なのだ。不完全体でそそり立っていた時期があると思うと、結構間抜けです。見たかったなぁ不完全体。

 ここ大船駅前で一メンバーと合流。そして寝坊したメンバーから連絡が入る。寝坊メンバーとは先の久里浜で合流することにした。

 大船からバスに乗り、田谷の洞窟を目指す。定泉寺というお寺の境内にある手彫りの洞窟密教伽藍。全長1km、うち一般公開されているのは250m。内部には仏像が300体、川も流れている。

 洞窟前という分かりやすいバス停で降りた。しかし寺が見あたらない。ラドン温泉があるだけ。寺はラドン温泉の駐車場の脇の小道の奥にあった。分かりにくい。

 本堂前にはせこい鯉のぼりがあがっていたが、今日は5月6日。こどもの日を過ぎてあげると「出世が遅れる」とかなんとか言わなかったか?雛飾りは「いき遅れる」って言うよね。
 厠にはこんな立て札が。「おんくろだのううんじゃく」は、思った通り烏枢沙摩明王(ウッチュシュマ)の真言。オン・クロダノウ・ウン・ジャク。不浄除けの仏としてトイレに祀られることが多い。

 受付で田谷の洞窟について詳しく記した本が売られていた。凄く欲しかったので、洞窟から出た後必ず買うということをおばちゃんに約束し、入洞する。

 妖怪ポストみたいなものの奥で、洞窟が口を開けて僕らを待っている。

 各自蝋燭を携え洞窟内を進む。でも実は洞内には照明があって、基本的に蝋燭の灯火は必要ない。入口から10m程にある蛍光灯の周りだけにはシダが生えていた。何故洞内に植物が、と思ったがこの位の光があれば大丈夫なのだろう。たくましいね。この洞窟の営業時間は9:00〜16:00。なるほど、蛍光灯の点灯は日の動きと同じなのだ。入口から風によって、もしくは入洞者にくっついて胞子が飛んできたのだろうか。

 
洞窟内はこんな感じ。


蝋燭を持って進むのだ。

 
なんかちょっと幻想的やね。ちょっと迷路チック。何度か軽く迷った。


これは弁天窟。


「蓮はきたない泥沼できれいな花を咲かせる云々かんぬん」


このマイトレーヤは何故か法隆寺チック。半迦思惟?だったっけ?

 

 内部は階段もあって三次元方向の拡がりをみせる。右の写真は下の階層が見える穴。分かりにくいけど、中央の白と赤の物体は下を通過している人。自分がいつの間にか上の層にいたことを悟る。本当に自分の位置が分からなくなる。

 立入禁止の場所があって棒で仕切られていましたが、所詮棒。くぐって少し先に行ってみました。洞内の照明が届かなくなった辺りで左右に道が分かれていました。蝋燭の灯りを消さないようゆっくりと辺りを照らしてみましたが、まだまだ先へと続いているようで、深淵なる闇が広がっていました。この辺りでも蜘蛛の巣がかかっていましたが、こんなところで餌が取れるのでしょうか。なんだか生命のたくましさを感じました。「腕白でもいい、たくましく育って欲しい」という丸大ハムのCMを思い出してしまいました。と感傷に浸っていると、一メンバーがおもむろに蜘蛛の住居兼商売道具を蝋燭の火で焼きはじめやがった!!おいおい。このT字路で引き返しました。

 洞窟内はいくつかの部屋があって、それらが迷路のような通路で繋がっているといった感じ。まるで蟻の巣。小部屋は円筒状になっているのが多く、梵字で胎蔵界曼陀羅、金剛界曼陀羅が描かれていたり、仏像が祀られていたり、四国八十八ヶ所、西国三十三ヶ所、坂東三十三ヶ所、秩父三十四ヶ所の観音たちが壁画として描かれたりしている。中には絵で十二支の動物が描かれている部屋もあり、その部屋の天井には丸い金具がぶら下がっていました。ここに鐘が吊されたりしたのでしょうか?

 
 お水大師。別に水商売の神様というわけではない。水のちょろちょろ流れる音が遠くから聞こえていました。お水ルーム。長い毛の生えた亀の石像がありました。

 手すりの右側に川が静かに流れていました。透明度は抜群。だってこの光量で底がくっきり見えたのだから。其の名も音無川。川側の壁には十八羅漢が描かれています。

 もう終盤の辺り。結構歩きました。かなり広い洞窟です。オール手彫りというのだから凄いよね。もの凄い信仰心。信心の無い私には想像もつかない。本当に超絶密教伽藍。この後順路と逆方向にもう一周しました。ほんと楽しいよ。400円は安いよ。この寺が羨ましい。こんなに楽しいアトラクションを持ってる。それにずっと稼げるしね。いいなぁ。いい寺だぁ。大好き。

 洞窟を出て左手には水子地蔵どもが。各棚には「S50年」とか書いた札が付いている。生まれた年なのね・・・。

 中にはこんな地蔵が。多分、JESUSって書きたかったんだろうね。莫迦。阿呆。梵梵莫迦梵莫迦梵梵(ボンボンバカボンバカボンボン)。って某アニメのテーマソングを漢字で書くとなんだかありがたく感じるね。

 さて、約束通り洞窟の解説本を買う。吉田孝『現代名刹シリーズ1 鎌倉の密教地底伽藍 田谷の洞窟』宗教工芸社、逗子、1977。1000円也。多分他では買えない。すっかり田谷の洞窟ファンになってしまった僕はポンと1000札を投げ出した。ファン本。これでサインが入ってたらなぁ(誰のサインだよ)。

 こんな本なかなか売れないだろうなぁ、と奥付を見ると6版。・・・売れているのだ。「現代名刹シリーズ」の1らしいが、2以降はあるのかい??

 と、ここで一メンバーがなにやら怪しい巻物を購っていた。どうやら昔に描かれたこの洞窟のマップらしい。これはファンとして買わねばなるまい。少し食い気味に請求、そして購買。マニア買い。

購入した洞窟のマップ236KB

 受付の横にこの洞窟・寺グッズが展示されてあった。中には扇子も。なんだかアイドルのライブみたいだ。「タッキー」とか「あみ」とかの顔写真とかがプリントされてるうちわ(しかも海賊商品とかね)みたいじゃないか。ああ、やっぱファングッズなんだなぁ、とつくづく感じた。すっかり僕は田谷の洞窟のファンになってしまった(でも扇子は買ってないよ)。次回は隣のラドン温泉にも入ろうと、再訪を固く誓ったのだった。

 っていうか、ラドン温泉のラドンって何?ラドンって確か希ガスの一種で、自然放射性物質じゃなかったか?しかも常温で気体、無職、もとい無色、無臭。怖いよね。知らぬ間に被曝。平砂宿舎とかラドンの侵入がありそう。特にスラムとか。ラドン温泉って何なんだろうね。ワカランナー。


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