西大寺駅からバスで向かうは秋篠寺。バスは既に来ていたが、発車まで10分以上ある。炎天下の車外より、車内のほうがいいだろうと乗り込んでいたが、じっとしているのに汗が滝のように体を伝っていく。背中はすでにびしょびしょだ。エアコン入れてほしいなぁ…。

バスが動き出すとともに、エアコンも動き出したが、秋篠寺まではそれほど距離がなく、汗がひっこむ前に到着してしまった。


秋篠寺に入ってすぐ、苔、苔、苔。視界だけでも涼しく。

秋篠寺で有名なのは伎芸天だが、自分としてはやっぱりアタバクが観たい。

 
しかし大元堂は残念ながら6月6日のみの公開。一般公開されているのは本堂(元は講堂)のみだ。右写真は、大元堂に置いてあった写真。なかなかでかいらしい。


しかし、本堂内の仏像たちはなかなか凄かった。なぜか奈良の寺の本堂は、正面からではなく西側から入ることが多い。

まず、本堂中央には薬師如来と日光月光両菩薩が控え、その左右に六体ずつ十二神将が居る。そして、それらの間隙に不動明王、愛染明王、帝釈天、地蔵菩薩、伎芸天が安置されている。


これらは薬師如来左手方向(向かって右)の十二神将。ひな壇のように安置されている。上段左は巳大将、右は寅大将。中段左は午大将(インダラ)、右は未大将(パジラ)。下段左は酉大将(シンドゥーラ)、右は申大将(マコラ)。上段の二体の名前は読み取れなかった。なお、各大将の名前と十二支名の対応は、各寺によって異なる。

なかなか個性的なので、少し印象を書いてみよう。中段左のインダラは腰に手を当て仁王立ち。なかなか勇壮。怒髪天を衝いている。「どうだ」的な印象。

中段右のパジラは考え事。武装しながらも、この余裕は凄いですな。

下段左のシンドゥーラは、酉に対応するだけあって、頭上に鶏を載せているが、どうも風見鶏のように見えてしまい、なかなかマヌケだ。右足を一歩前に出していて、動きがある。歩いている途中なのかな?

下段右のマコラは、左手ひとさし指を立てている。挑発的だ。だが余裕の表情。

薬師如来右手(向かって左)の六体は、上段左は辰大将(マジラ)、右は丑大将(ヴァジラ)。中段左は戌大将(チャツラ)、右は卯大将(アンティラ)。下段左は子大将(クンビーラ)、右は亥大将(ヴィカラーラ?)。

中段右のアンティラは、涼しい顔をして腕まくりをするような手つき。「やんのか?」的態度。

下段左のクンビーラはこちらをにらみつけている。「なめてんのか」的態度。

下段右のヴィカラーラ?は髭を生やした老人顔。上を指すように右手ひとさし指を上げている。静かに「いいかね?」と諭すような態度だ。

帝釈天の左手は、影絵のキツネのような印を結んでいる。


不動明王。立像は自分の好きなタイプ。後の炎も左右非対称で好み。

さて、ここ秋篠寺で最も仰天した仏像はこれである。


本堂の向かって左端に安置されていた五大力菩薩だ。菩薩とは言いつつ強烈な忿怒の形相。しかもそれが五体! こっちをみんなでにらみつけてるよ…。ポージングからして、最初は蔵王権現が分身しているのかと思った。これが菩薩とは…。

左から無量力吼菩薩、雷電吼菩薩、無畏十力吼菩薩、龍王吼菩薩、金剛吼菩薩という名前が付いている。どれも強そうな名前だ。これらは旧訳仁王経という経典に出てくるのだという。一見分身と思うほど同じ造形のように思えるが、よく観れば一つ一つ違う。それぞれ違う人が造ったのかもしれない。

秋篠寺本堂にはかなり若い男の人が受付していた。相当出来るらしく、客の質問にこたえていた。

秋篠寺行きバスは直前で逃してしまい、無為に時間を過ごしてしまった。秋篠寺の付近は道が細い。そのわりに車が多く通行するので、交通整理の警備員がトランシーバーで対応していた。


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