バス停から少し歩いたところで「虚空蔵こちら」との看板があったのですぐなのだな、と思っていると、甘かった。ずっと上り道。かなり歩いたというところで「虚空蔵900m→」の看板が。少し歩いて前を見るとこんな光景が目の前に広がっていました。
少し登ったところで周りを見るとこんな感じ。
山道をひいひい言いながら(本当に言った)歩いていると横をおばちゃんを載せたタクシーがもの凄いうなり声をあげながら登坂して過ぎ去っていきます。この急斜面ですから仕方ないです。その上冷房がガンガンに効いている筈だからなおさらだ。タクシーの心の叫びです。
もう一人のお坊さんに朱印を頼みました。このお坊さんは漫画に出てくる典型的な住職、という感じだった。禿げていて(剃っているのではない)、白く長くのびた髭。天然記念物に指定したいくらいです。朱印を書いて貰っているうちに虚空蔵菩薩を撮影。
こういう暑い日に坂道や階段を登ると怒りを覚えるくらいだ。何故建設効率の悪い辺鄙なところに寺を建てるのか不思議に思うことがある。辺鄙なところほど名刹と呼ばれる寺は多い。今回坂道や階段を登っていて、息をすることだけに集中し、無心になっている自分に気が付いた。自己と向き合っている。自己を冷静に見ることができる。ひょっとしたらこういう時間を与えるために辺鄙な場所に寺を建てるのではないか?寺に到達することも既に修行なのだろうか。どうして自分はここまでして寺に行きたいのか、正直もうやめようと何度も思ったが、ここではやめては僕らしくないと自分に言い聞かせ続けた。自分に信心や宗教心は無いが、山の上などに寺を建てる理由というのが少し分かったような気がする。
寺を出て山を下るとさらに足に激痛が走った。下りは本当に辛い。泣きそうになりながら、悲鳴を上げそうになりながら下山する。なんとかバス停まで戻り時刻を確認すると次のバスはあと1時間も後。仕方がないので、近くの美濃赤坂駅まで歩くことにした。日陰で座れるところにに行きたかった。
近くの中学校からは吹奏楽が聞こえてきた。ブラスバンド部の練習だろうか。夏休みの中学生の部活動ってアツイ感じがする。
この辺りは東海道の赤坂宿という宿場町だったところ。ある程度風情を感じられる町並みになっているが、旧宿場町であることを知らなければ通過してしまいそうな感じ。
美濃赤坂駅はすぐ近くにあったが、実際よりも距離を感じた。足がやばいことになっている。駅舎にはベンチがあったので座った。漸く休むことができる。時刻表を見るとあと30分程で電車が来るようだ。美濃赤坂駅はかなり古い駅。どす黒い。何よりやばいのは近づく人影すらないということだ。典型的なローカル線無人駅。駅前には小さな喫茶店が建っているが、下げられたブラインドは埃まみれ。既に廃業している模様。この辺りはひどく懐かしい感じがする。廃れた雰囲気が好きなら一度は訪れてもいい所だと思う。
美濃赤坂〜大垣の路線は名前こそは東海道本線だが、本家とは全く別物といっていい存在で、大垣、荒尾、美濃赤坂の3駅しかないし、本数も少なく既に別のローカル線のようだ。それなのにJRの手を離れないとはどういうことか。別の線路には石灰石輸送用の車両が並んでいた。この辺は石灰石が取れるが、その輸送で儲けているのだろう。とても旅客で儲けているとは思えない。
電車がやってきた。数分後にまた大垣へ折り返す。車内は冷房が効いていて極楽気分。一息ついていると車内アナウンス。なんと女性。女性車掌は初めてだ。程なくして出発し、大垣に到着。乗り換えて名古屋を目指す。今日の昼間の予定は全部終了。いい加減疲れたので宿に行くことにした。
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