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アンコール遺跡・フエ阮朝史跡巡覧 2014年7月12~17日

国子監

Quốc tử giám

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フエ到着

14:30頃,ダナンを出発して2時間ほどでフエ市に入った。フエは田舎で,道も混雑していないのにやけにトロトロとした運転なのが気になるが,この理由は最終日になってようやく分かることになる。

フエ市内に入ったところで,ドライバーが渡してあった行程表を取り出し,ホテルの住所を再確認していた。タクシーの運転手はフエの地理がよく分からないようで,窓を開けて道ばたにバイクを止めて雑談をしている男性たちになにやら聞き込みをしていた。どうやらホテルの場所を確認しているようだ。一生懸命やってくれている。布袋のような像がメーター類の前に立っている。その空間に運転手に渡している行程表が置かれていた。メーター類が見えづらくなっているけど,大丈夫? なお,両端を緑色のクリップで閉じてあるのはタクシーメーター。変な細工ができないようになっている。逆に言えば,この緑色のクリップがあれば安心,ということになる。

私は地図上でのホテルの場所と住所を既に知っているので,iPhoneでGoogleの地図で現在地を確認して,Google翻訳を使ってベトナム語の音声で「まっすぐngay」と伝えた。運転手は英語が分からないのだ。言葉が通じないのがもどかしいが,運転手は私が目的地を把握していると理解したようで,交差点にさしかかる度,こちらを振り向いて指や手をまっすぐに向けたり,左に向けたりして確認するようになった。ジェスチャーで互いに意思疎通を図る。

ホテルが狭い路地を行ったところにあるというのを知っていたので,その入り口にさしかかったところでOK!とタクシーを止めた。メーターを指差して支払いをすることを伝える。メーターは2,570,000ドンを示している。日本円で1万3千円くらい。朝の8時から郊外のチャンパ遺跡などを巡っていたので高額になっている。チャンパ遺跡へはダナンからツアーが組まれているうえ,ダナン・フエ間はバスや鉄道があるので,実際にはもっと安く移動できるが,自由度と安全性,そして何より時間を有効に使えることを考えてタクシーを選んだ。

20万ドン札を13枚(260万ドン)出して出ようとすると運転手がなにやら騒ぎ始めた。チップかな…と思っていたら,ベトナム語が印字された正方形の紙を3枚出してきた。そういえば途中3回ほど有料道路を通ってきたので,その領収書だろう。唐突に運転手が「five!」と言い出した。15,000ドンの領収書が3枚なので5万ドンということか。財布から5万ドンを探すが,なかなか見つからない。ベトナムドンはドル紙幣よりも見慣れているし,財布には額面ごとに整理して入れているのに,こういう時になると焦ってなかなか見つからない。ようやく見つかった時,ちらりと見えた紙幣で色で分かったのか,運転手は「OK」と言った。それを渡すとようやく運転手が笑った。初めてこの人が笑ったのを見た。ほっとしたのだろう。自分もほっとした。互いにThank you,Cám ơn(ベトナム語で「ありがとう」)などと簡単な単語で最大限の感謝を伝える。

…後で冷静に考えてみたら,最初に260万ドンを支払った時点で既に3万ドン多めに払っているし,有料道路料金は正確には4万5千ドンなので,あと1万5千ドンで十分だったんじゃないかと…。まぁ長時間運転してもらったしチップと考えよう。ベトナムのタクシー運転手は計算が苦手ということも聞いたことがあるので,悪意は無いだろう。しかも余計に取られた金額は,日本円にしてたったの170円なので…。私はお店に連れていってもらってお昼を食べているんですが,食事している間この運転手はずっと外で待っていてくれていて,彼はまだお昼ご飯を食べていないはず…。ありがとう。運転手はこれからまた2時間かけて帰る。本当にお疲れ。

タクシーを下りたのは14:40頃。ダナンからフエまでは2時間30分ほどだった。ハイヴァントンネル手前や,ランコー,フーロクあたりの山道で渋滞したが,思っていたより時間は掛からなかった。前もって調べていた時間と変わりなかった。

ホテルまでとぼとぼ歩く。かなりローカルな路地で民家が建ち並ぶ。およそホテルがあるとは思えぬところだ。地元の野良犬などとすれ違ったりしてホテル到着。このあとフエを観光する予定で,まだまだ十分な時間がある。タクシーに乗って体力も温存しているから大丈夫だろう。

フエで予約したホテルはHue Serene Palace。いわゆるミニホテルという部類の宿で,これまで宿泊してきた中級~高級ホテルとは違う。周りの民家と同じように入り口は狭いが,奥行きがある。最初は中級ホテルを予約していたが,TripAdvisorの口コミランキングで,フエで第2位の満足度を誇るこちらのホテルに宿泊することに決めたのだった。ツアーの相談など親身に応じてくれた,とのコメントがあり,明日一日車をチャーターするつもりの私は,星の数ではなく利用客の満足度の高いホテルに泊まるべきだと考えた。一泊たった2971円。左の写真は,次の日の夕方に撮ったもの。

フロントで名前を伝えると,チェックインの手続きに入ってくれた。エクスペディアで予約してもバウチャーも何も発行されなかったので不安だったが,ちゃんと確認してくれた。ロビーに座っていてくれと言われた。左の写真は明日の夕方に撮ったもの。

ウェルカムドリンクとして西瓜ジュースとフルーツが提供された。おしぼりがまず嬉しい。西瓜ジュースがぬるくて味がほとんどしなかったのはご愛敬だ。フルーツはあまり好んで食べるほうではなく,甘ったるいのが苦手なので西瓜や柑橘類のさっぱり系フルーツを頂く。フルーツを持ってきてくれた女性職員が「エペディアで予約したんですか?」と訊いてきた。今朝のダナンのホテルのボーイはmistakeを「ミテイク」と発音していたのを考えると,おそらくexpediaのことだろうなと思った。ベトナム人は母音を伴わない子音の発音が苦手なのだろう。テーブルにWiFiのパスワードが記されていたので念のため控えておく。

チェックイン手続きが終わったので部屋に案内して貰えるらしい。ジュースとフルーツは5分後に部屋に持って行くとのこと。…だったが,遂に部屋に持ってきてくれることはなかった…。

シェムリアップのホテルは階段のみだったが,このホテルはエレベーターで移動。フロントからは男女一人ずつのスタッフが付いてきてくれた。「昨日はどこに泊まったの?」と訊かれたりした。

部屋に先に入った男性スタッフが靴を脱いで部屋に入ったので,慌てて靴を脱ごうとしていたら,女性スタッフが慌てて止めに来た。

案内された部屋は一人なのにツインだった。窓側のベッドが大きくなっているのでこちらで寝よう。しかしこれで3000円かー,すごいな。PCがあって自由に使える。ペットボトルの水は無料のが2本。冷蔵庫の中のものは有料とのこと。他と一緒だな。部屋のことを一通り説明して職員は帰っていった。

なぜかビバリーヒルズコップが…。スタッフが気を利かせてテレビを付けていったのだった。

ベランダに出てみた。周りは民家だらけだが,ちょっと奥に祠のようなものが見えた。

水周り。清潔だ。バスタブは無いがシャワーで充分だ。

この後市内に繰り出したいが,持ってきた服の替えが無くなりそうだ。まだ15時前だし暑いので,今から洗濯をして窓側に干せば朝までに十分乾くはず。明日の車のチャーターも相談しなければならない。いろいろやることがあるが,いろいろと順を整理しよう。まずは充電のセット,荷物の整理,洗濯,フロントでチャーターの相談,そして市内に繰り出す。

洗濯を終えて準備したのち,部屋を出てフロントに向かう。明日は一日車をチャーターしてフエを自由に回る。あらかじめベトナム語と英語合壁で作成してきた行程表を,ホテルのツアーデスクに見せて予約しよう。Juliaというニックネームの職員は「フエには他にもっと有名なところがある」と説明し始めたので「これで3度目のフエだ」と言うと納得してくれた。しかし,あまりに観るものが多いということで,時間が足りるかどうか不安だと言う。「それは分かっている,全部行くことに拘ってはいない。時間が足りなくなりそうだったら,飛行機に間に合うように帰ってくるから心配はいらない」と伝え,とにかく車とドライバーを予約してもらう。「明日は荷物を預かるし,帰ってきたらシャワーを浴びていいよ」ということだった。ありがたい。時間を取らせてしまったのでチップを進呈し,今から街に繰り出したいので別のタクシーを呼んでもらった。自分が市内を観光している間に,明日のドライバーと相談して料金を確定させておくとのこと。また,帰りの空港までの足も手配してもらった。

衛星写真の地図を見せ「国子監」に行って欲しいと伝える。現在は博物館として利用されている,昔の儒学の学校のことだ。衛星地図はしっかり博物館の場所を示しているし,ベトナム語も併記してあるので,この時は大丈夫だろうと思っていた。

ほどなくしてタクシーがやってきた。ドライバーはホテルスタッフから「国子監へ」と伝えられていたが,「…どこだ?」という顔をしていた。出発すると,無線で場所を訊いているようだった。「ああ,あのことか」と合点がいったらしく無言で運転を続けていた。怪しいのでGoogle Mapsでトレースしていると,ルートが違う。どうやら私は伝達に失敗していたようだった。私がホテルスタッフに見せた「国子監」という文字は,昔の呼び名であり,現在は存在するはずもない。地図を見れば博物館であることは分かるはずだが「ベトナム人は地図を見慣れていない」ということも失念していた。これでは博物館ではなく,別の場所に連れて行かれそうだ。おそらく無線の相手が運転手に伝えたのは,孔子を祀り,科挙合格者の名を石に刻む「文廟」だろうな…。

左はフエを走る鉄道。ちょうど列車が通過していた。ここに出たところで「文廟」に行くであろうことがはっきりしたので,運転手を止め,地球の歩き方の博物館の文字を指さした。運転手は納得してくれ,Uターンして向かってくれた。遠回りしたので運賃は高くなったがこれは自分がどうかしていた。8.5万ドンだったが10万ドンを渡してno changeと伝えてお別れ。

15:55。今日は王宮まで観るつもりでいる。王宮の見学は17:30までだからあと1時間半くらいしかない。あまりのんびりはしていられない。

国子監Quốc tử giám

まずは阮朝王宮の内城すぐ隣にある歴史革命博物館へ。入場料は2万ドン。ベトナム戦争時に鹵獲あるいは撃墜などしたアメリカの機材が外に展示されていて度肝を抜かれた。興味深いものではあるが,私のお目当てはこれではなく,その奥にある画像の建物。

これこそが旧国子監。かつての儒学の大学校だ。

梁の上には,王宮の殿宇と同じように漢文でなにやら書いてある。一番奥は,先生に相当するような人が監督した場所なんだろうか。

大砲。ラテン文字アルファベットでなにやら書いてあるが,よく分からない。おそらくは西洋からもたらされたものであろう。

内部にはフエ近郊で出土したチャンパの遺物が展示されている。昨日までアンコール遺跡を観てきたし,午前中にチャンパ遺跡を観てきたので興味深く観ることができた。フエから南はかつてはチャンパ王国だった。

ジオラマのような方形の遺物。

国子監の左右に付随する建物の内部は,いわゆる革命展示。まず国子監の西側の棟から入る。阮朝最後の皇帝保大帝の退位式をジオラマにしているのだろう。

このような展示のある博物館は,ベトナム国内の都市にそれぞれ存在している。

国子監を西側から。

王宮内の殿宇と同様に装飾されている。雨樋の出口に魚の頭のようなものがあるのも同一だ。

屋根正面の装飾。二頭の竜が向き合っている。

国子監東側の棟。こちらは西側と較べ,建物が古そうだ。こちらは当時のままなんだろうか。

内部の展示。ギロチン…。


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