全国異境巡礼第二弾 2002年7月19日〜27日

21日(日) 三日目

日泰寺縁日 名古屋市

 7:00頃に起き、地下鉄で覚王山に向かう。覚王山駅から徒歩5分のところにある日泰寺は、この辺では一番大きな寺である。3月に一度訪問している。今回の目的はこの寺の周辺に点在する四国八十八ヶ所移し霊場で毎月21日に執り行われる縁日を見学すること。

 今回21日に偶々名古屋に滞在する機会を得たので再訪することにした。

 市営地下鉄覚王山駅を出るとなにやらおばあちゃん、おじいちゃんの列が出来ている。軽い百鬼夜行

 日泰寺への参道の両脇に数々の屋台が軒を連ねている。といってもまだ開店前、組立途中の店がほとんどだ。売り物はというと、縁日といえばかき氷、たこ焼き、焼きそばといったラインナップを思い浮かべるが、ここは渋く植木、仏具、おこわ。よくよく見れば寺に向かって歩く人々はほとんど老人である。若者は・・・自分一人。かなり浮いていたと思う。何せ子供もいないのだから。

 寺への途中、「千躰地蔵堂」と名の付いたお堂があった。中に入るとこんな感じ。

 
 おばあちゃんが一生懸命祈っています。こういう仏像をたくさん詰め込んだような小さなお堂は大好き。

 さあ、四国八十八ヶ所移し霊場に着きました。時間の都合上全ての移し霊場を訪れることは不可能なので、次の訪問先である大龍寺へ向かう道中に設けられた移し霊場に立ち寄ることにした。おじさん、おばちゃん3人でにぎわう移し霊場で少し質問してみた。
「すみません、このお祭りは何というのですか?」
おじさん曰く「毎月21日にやっとる。弘法大師の誕生日や」
 何故21日なのかずっと不明のままだったので、これはかなりの収穫。でも空海って本当に21日生まれだったの?このへんは調査を要するが、少なくとも「祭礼の当事者たちが弘法大師の誕生日だと信じている」ということは真実だ。
おじさんは僕をまじまじ見るなりこう言った。
「若いのに偉いなぁ。他府県の方かいな。」
 茨城から夜行で来たということ、寺巡りをしていることを告げるとまた驚いた。おばちゃん達もこのやりとりを聞いていたようで(やはり若者がこんな所に来るという事が余程珍しく、興味津々であるらしい)、冷たい水をコップに注いで渡してくれた。これは本当にうれしかった。
またおじさん曰く「納経帳があれば捺すけどな。」
朱印帳を渡すとまた驚いた。「立派なものを持ってるじゃないですか」
 自分の朱印帳を誉められると何だかひどく嬉しい。おばちゃんも気をよくしたようで飴を呉れた。おじさんは「観音様の御慈悲じゃ」などと宣う。無碍に断れないので受け取っておく。おじさん曰くまだまだ早い時間で、縁日はこれから、終了は三時頃になるという。もっともっと話していたかったが、今日も予定が詰まっていて予定の電車一つ逃せないので感謝の意を伝え大龍寺へ向かう。

 大龍寺に向かう途中で見つけた賽銭受け。この卍、まぁ形としては合ってはいるのだけれど、どこか変。ハーケンクロイツを彷彿とするのは僕だけではあるまい
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