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真夏の京都 2009年8月13〜14日

雨宝院

うほういん

京都市上京区智恵光院通上立売通上ル聖天町

市バス今出川浄福寺下車徒歩5分

マピオン

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雨宝院

雨宝院の外は、こんな壁になっている。規則正しく並んでいる瓦の中に、たまに不規則的に丸瓦が入り込んでいる。

写真雨宝院では拝観の予約をしていたんですが(仏堂内拝観要予約)、人の気配が全くなく…。ただ、予約が必要な仏堂の中は、外から覗くことができました。

雨宝院は、真言宗の寺院。歓喜天を祀っているところから、地域名を付けて西陣聖天とも呼ばれる。右写真の手前の木は桜で、春になるとすごく綺麗になるようだ。今でもなかなか画になる。訪れる人も少ないので穴場かもしれない。

歓喜天といえば、やっぱりこの巾着袋と対になった大根。それぞれが提灯に描かれている。生駒の宝山寺でも見たが、なぜこれらが歓喜天を象徴しているのか分からない。

袋といえば、大黒天の持つそれのように財を象徴するということだろうか。対の大根の指し示すところは全く想像がつかない。

香炉も巾着袋の形をしているが、いろいろと彫られている。巻物、対の唐辛子?もしくはオクラ? それぞれ意味するところがよく分からない…。

よくみると「大聖歓喜天」の「聖」の字の下についている「王」に点が付いて、「玉」になっていた。

歓喜天はそもそもヒンドゥーの神ガネーシャ、もしくはガナバチで、後に仏教が興ると天部の一員としてデビューした。 ただし、この雨宝院のように、鳥居が建ち、現世利益の「神」として祀られている場合が少なくない。

雨宝院の本堂は「コ」の字に複数の堂宇が続いている。

中心に歓喜天が、その左右に普賢菩薩、聖観音菩薩。

両脇の堂宇に不動明王(+愛染明王、役行者)、弘法大師。そのほかに庚申尊、寶稲荷大明神(+弁財天)、妙見菩薩などの日本生まれの現世利益の「神々」が。

この雑多な感じが、古い密教寺院という感じがする。

中に「融通尊」という聞き慣れない「仏」が祀られていた。真言の解説では、括弧付きで「宝珠」とあったので、如意宝珠が神格化されたものらしい。

如意宝珠はその名の通り、おもいのままに願いが叶う宝珠のこと。「融」も「通」も「とおる」「つうじる」という意味で、「融通」でとどこおりなく通じることを意味する。如意宝珠に融通尊という別称があるのは、思いや願いがすんなり通じるということからだろう。

不動堂(勝手に名付けた)の内部。勿論中央には不動明王、左右に役行者と愛染明王。

不動明王は座像。役行者の前には小型の弁財天が安置されている。愛染明王の隣りには厨子に入った毘沙門天像がある。

不動明王の脇侍として役行者と愛染明王というのはあまり見られないし、雑多な仏像が安置されているところから、意図はないのだろう。

古い密教寺院であまり意味を求めても仕方がない。

庚申堂(これも勝手に名付けた)には当然庚申尊が。青面金剛だ。

他に大黒天と恵比寿天が祀られているというが、恵比寿天は完全に日本オリジナルの神。

現世利益を体現したような堂宇だ。

「コ」の字になっている本堂とは別に堂宇がある。

予約すれば入って拝観できる堂宇なのだが、予約した時間に訪問したのに人がいない。どうしようかと思ったが、ガラス戸なので中が覗けて拝観できた。十一面観音像。

そんなに大したことないかな…。人を呼べば拝観料を取られてしまいそうなのでこれで退散。

境内には鎮守社のようなものもあった。鎮宅方除神、瘡神、弁財天の三つが並んでいる。それぞれ、鬼門除け、疱瘡(天然痘)、家財の神で、これらも現世利益の神々。

雨宝院は地方の山にありがちな雑多な密教寺院だった。洗練されてなさがいい。

バス停に向かう途中、変わった校舎の小学校を見かけた。

西陣中央小学校?

バスに乗って天神公園前へ。

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