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第43回京の冬の旅 特別公開 2009年3月14日

仁和寺経堂

にんなじきょうどう

京都府京都市右京区御室大内33

バス停御室仁和寺下車

マピオン

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仁和寺経堂

他の寺院では経蔵と言ったりするが、仁和寺では経堂と呼ぶ。さらに、経典の収められた棚が回転する場合には、輪蔵と言ったりする。

仁和寺境内の北東部に位置している。金堂からは真東の位置。

さっそく内部に進入。

ここも見取り図を描いてみた。

内部にはたくさんの装飾や絵画が描かれており、以下、それぞれを細かく説明していく。

やはり輪蔵になっていて、回せるようになっていはいるが、まわさせてもらえない。輪蔵は八角になっているが、その基壇の部分には、画像中心にあるようなミニの像が置かれていた。

それぞれの面に一体ずつ、全部で八体あるのだが、八体でグループを形成している仏像を知らないので、係員に聞いてみると「八方天」と言うのだそうだ。帰って調べると、十二天のうち、八方を守護するもののことのようで…。ただ、それぞれ似てなかったような…。

画像のようなお茶目なポーズを取るやつなんてみたことないぞ。

輪蔵には無数の棚があり、それぞれにIDとして割り当てられた一文字の漢字が書かれている。これは千字文と言うそうで、全て異なる(ユニークな)のでIDとして使えるのだそうだ。ただし存在する棚は768であり、全てを使用しているわけではない。

輪蔵の手前の須弥壇には、釈迦三尊を本尊とし、手前に仏弟子であるカーティヤーヤナ、ウパ−リ、アーナンダが控えている。羅漢ということで、少し禅宗ぽいが、禅宗ならマハーカーシャパとアーナンダになるはず。ただし、経堂内の床も瓦敷き、火頭窓もあるし、禅宗風。建築様式も禅宗様だ。

ところで普賢菩薩が乗る象に特徴がある。両目が人間のように前を向いているのである。つまり、立体視ができる。またなぜか舌をべろりと出していて面白い。それに鼻が異様に短く、上に輪が乗っている。さらに垂れた耳が根本でリングによって纏められていた。この象の目も玉眼になっていた。

さて、ここで壁画に着目しよう。輪蔵の背後には、羅漢図が描かれていた。また、数々の動物も描かれており、特に右画像には、つがいの雀が描かれている。岩屋の空洞に巣を作っている。その奥で座禅を組んでいるのは達磨と思しき人物。他に、黒雲の中の龍や、麒麟なども描かれている。

また、羅漢たちが輪になって話し合っているところに鬼が訪れている様子が描かれていたが、話の輪に鬼が入りたそうに見えておもしろかった。

それぞれの羅漢の近くには白い四角が描かれているが、ひょっとすると羅漢の名前がここに入っていたのかもしれない。

ここの絵画で最も気に入ったのは、机に突っ伏して退屈そうにしている人物。羅漢ではなさそう。読む気がないのか、巻物も地面に落としてしまっている。うんざりな表情が人間くさくて面白い。

右のほうにはクジャクのような動物が描かれ、そのうんざりした人を「どうしたん?」と見ているようだ。

さて、輪蔵の左右の壁、四面にはそれぞれ仏が二体ずつ描かれている。どれも立像だ。その中で一体だけ、片方の足の裏側をこちら側に見せるようにポーズを取っているものがあった。一体何を意味しているのだろう。

境内を和装の一組のカップルが歩いていた。

レンタルなのか、それとも私服なのか。ある程度地味だし、慣れている感じがするので地元の人なのかもしれない。女性の方は羽織をしていたが、それでも寒そうだった。鮮やかな赤が綺麗だった。

お守りなどを販売する小屋には、左画像のような桜の彫り物が。

桜の名所としてのプライドが細かいところに現れていた。

こちらは仁和寺の観音堂。金堂の南西の方向に建つ。

内部には観音菩薩とその家来である二十八部衆が収められているが、特別公開時に拝観できる。

今回は残念ながらこの堂宇は公開対象となっていなかった。

仁和寺には風情のある土壁があった。トイレの奥にあり、普通に拝観していたら発見できないところにある。

さて、次は妙光寺。ここでも特別公開が実施されている。仁和寺からは徒歩で10分も歩けば到着できる場所にあるので、バスを使わずに歩いてしまう。

妙光寺までの道中で見つけた面白い建物。

仁和寺裏のセブンイレブンはかなり地味な外装をしていた。

民家のようでもあり、街並みの美観を損ねないデザインになっているようだが、夜は夜で店内の蛍光灯の明かりが目立ってしまってどうせ他と同じようになってしまうのではと思う。

こんな規制、無駄なだけだと思うのだが…。

美観を大切にするあまり、そこで生活する人から利便性を奪うような身勝手なことになってはいけないだろう。

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