更新履歴

京都'08秋の特別公開その2 2008年11月23日

建仁寺塔頭両足院

けんにんじたっちゅうりょうそくいん

京都府京都市東山区小松町584

京阪電車祇園四条駅下車、あるいは市営バス東山安井

マピオン

pre / top / next

建仁寺塔頭両足院

大徳寺から建仁寺への移動はちょいとめんどい。まずバスで北大路まで移動、地下鉄で烏丸御池まで移動、東西線に乗り換えて三条京阪。もっと言うなら京阪に乗り換えて祇園四条だが、三条京阪からは一駅なので歩いてしまう。

ぼちぼち道路やバス内部が混み出す頃なので、時間を無駄にしないために鉄道を駆使。バスよりは時間をかけていないはずだ。ましてや今日は紅葉のピーク。気をつけないと渋滞にはまる。

大和大路通を南下。

大変美味しいといわれる鶏のお店「とり新」。白川南通に入ってすぐのところ。左写真右は白川だ。ちどりの柄の暖簾がかわいい。ちょうど開店時間の11:30となったので立ち寄ってみた。お昼だけの特別メニューとして親子丼だけが供されている。

しかし、開店直後の時間なのに既に行列が出来ていた。くもりガラスになっていて店の中を伺えず、どれくらいの人が店に入れるのかが分からない。最初に入店した組が食事を終えるまでは入店できないが、開店直後であるしもう少しかかりそう。とりあえず並んだが、20分ほど待っても全く動きがない。一人として出てこないので今回は諦めよう。この様子だと開店前から並んでいなくてはならないのかもしれない。

代わりに、四条通から入った所の黒おたべを売っているところで、この饅頭を求めた。牛肉とゴボウの入った饅頭。とりあえず小腹を満たしてから、他の店に入ろうという魂胆。

なんかあまり美味しそうに撮れなかったな…。

場末の雰囲気が伝わるビル。往時はにぎわっていたのかもしれないが、今は少々のいかがわしさと懐かしさが同居している。

建仁寺到着。今月2日にも訪れたが、今回は特別公開を実施中の塔頭の両足院が目的。ただ、座禅体験はいつでも参加できるとのこと。

両足院は建仁寺の南東側に位置する。受付を済ませて山門をくぐると、右の写真のような光景が。すばらし過ぎる…。左の建物は玄関と庫裡。庫裡前庭園の段階で既に感動。左手には綺麗に整えられた砂庭、右手には対照的に苔庭。それを分断するのが菱形の飛び石。この飛び石もまっすぐに伸びているのではないところに日本独特の美意識を感じる。

西洋の美は対称性、日本の美は非対称性にあるといわれるが、美しい寺院の多くは意識的にしろ無意識的にしろ、必ずどこかに非対称性が採り入れられている。

庫裡前庭園とはいえ、手抜かりない。砂紋が素晴らしい。

左写真は中門。方丈への入り口。唐破風で格好いい。手前には盛砂。右写真は中門側から玄関に向けて撮ったもの。清潔な感じがする。菱形の飛び石が途中で枝分かれて勝手口のようなところへ接続している。リズミカルな石の配置が良い。

これだけで十分なくらいだが、まだ方丈にも入っていないのだ。

中門入ってすぐの丸窓から方丈前庭を望む。

方丈。なんだか門跡寺院のそれのような雰囲気がする。内部室中(方丈中央部分で、仏事を行うところ)は格天井となっており、本尊は阿弥陀如来だった。禅宗で阿弥陀とは珍しい。方丈前庭は通路もある苔庭になっていた。

方丈前庭は常緑樹と苔に覆われて緑色の染まっている。紅葉の季節だが、この寺院は関係ないようだ。

勝手口から入った時の通路、そして方丈から伸びている通路は方丈南東の丘に続いている。どうやら先には墓地があるらしい。

左写真は方丈東端から北を向いて撮ったもの。方丈前庭から続く庭は、いつのまにか茶室に向かう露地庭園になっている。門の先には池を挟んで茶室が建っている。方丈からは飛び石が連なっているが、その手前には手水鉢が備え付けられている。これも露地に必須の要素だろうか。茶室に向かう前に手を清める、といったところかな…。

方丈の裏手に建つ書院から方丈北東部を振り返ったのが左写真。門からずっと飛び石が連なっている。池の向こうには二棟の茶室(右写真)。水月亭と臨池亭という名前が付いている。分かりやすい名前だ。茶室へは書院から通路で連絡している。その先に見える庫裡のような建物は、おそらく両足院の北側に位置する西来院だろうか。

方丈北側から見た書院。書院は池に向かうように建っている。

方丈と書院の間の連絡通路。不思議な枠をした扉と、通路の屋根が格好良すぎる。

方丈を反時計回りに見て、庫裡に戻ってきた。その間に坪庭がある。苔も砂も良い色している。まさに小宇宙だ。

もはやどの堂宇なのか分からないところ…(申し訳ない…)。ガラス戸の先もまた素敵な坪庭になっていた。細竹も石も、砂も…。全てが素晴らしい。

二つの掛け軸。ぼさぼさの髪の人、しかも筆を持って何かを書き付けている。といえば、この二人は寒山と拾得しかない。

ただ、残念なのがブレてしまって何が書かれているのか分からないこと…。メモしてくりゃよかった…。

紅葉があったわけでもなく、派手なものもなかったが、やはり庫裡前庭園が素晴らしく、久々に潔癖ですがすがしい禅宗寺院を観られて満足です。

両足院を出てすぐの垣の中では、一触即発のにらみ合いが行われていた。右写真で何かを探っている猫。木の根に隠れて…。その視線の先には左写真で写っている鳩…。猫は微動だにしなかったが、鳩が気づかないわけはなかった。写真を撮った二秒後、鳩は飛び立って行ってしまった…。

猫の完敗。

建仁寺を出てすぐの京町家風のお店「きんなべ」。奥に続く通路が京町家っぽい。

さて、次は金戒光明寺。今度もめんどくさい。京阪で移動してバスだ。

pre / top / next


SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送